外では「感じいい人」「大人しい人」「頼れる人」でいるのに
家だと、、、
「いつも子どもに怒りすぎてしまう」
「怒ったら後悔して、怒らないようにしようと誓うのに、またすぐ…」
「夫のちょっとした言動にイライラしっぱなし!もうイヤ!」
「些細なことでいつも夫婦ゲンカしてしまう」
「なんで家族にはこんなにひどく当たってしまうの?」
「大切な家族なのに傷つけてしまう自分が嫌だ」
「こんな母親で子どもに申し訳ない」
あなたは、こんな風に
家だといつもイライラして、すぐに怒ったり、些細なことで大喧嘩したりしていませんか?

自分の二面性、家での怒りっぽさに悩んだり
家族関係が悪くなっていることに困って
自分を責めて苦しんでいる40代以上の女性はとても多いです。
実は、この「外でいい人、家で爆発する」二面性には、ちゃんとした心理的な背景があります。
そして、その背景を理解し対処することで
家族との関係を大切にしながら、家で怒りが爆発しないように変化していきます。
外でいい人の仮面をかぶることが生む「怒り」
外では、仕事仲間やママ友、自分の親や義両親、ご近所さんに
気を使い、自分の気持ちや意思は出さずに笑顔で過ごしたり
何でも頼まれごとを引き受け、無理してでも頑張ったりしてしまう…
ある集団や地域での関係性を重ねてきた40代以上の女性たちに多く見られることです。
外での人間関係を円滑にするためのコミュニケーションスキルとして
ある程度外と内で態度や言動が変わることは、誰でもやっていることで
それ自体が悪いことではありません。
でも、外では「いつも」「どこでも」「誰にでも」自分を抑えているしかない
ということを、繰り返していると、知らず知らずのうちに心は疲弊していきます。
それは、嫌われないため、トラブルを起こさないために
「いい人の仮面」をかぶることで
その場では「それは嫌だ」「今日はできない」「自分はこうしたい」などの
「自分の気持ち」を抑え込んでいる状態です。
でも、その場はやり過ごせても
抑えた感情や苛立ち、我慢したストレスや疲労は消えること無く
自分の中に貯まり、むしろ大きくなっていきさえします。

では、その抑えた感情や疲労やストレスはどこにいくのでしょう?
それが、自分にとって「安全」と感じている家族の前で、
堰を切ったように「怒り」として噴き出してしまうのです。
「子どもに怒鳴る」「夫とケンカになる」本当の理由
私たちは、家族は「仲間」「安心の場所」「自分のテリトリー」と認識しやすく
また、無境界(自分のことは何でもわかってくれるはずという一心同体の感覚)になりやすいものです。
外で、「いい人の仮面」をかぶって
「自分の気持ち」やストレスを沢山溜め込むほど
心は消耗し、余裕が無くなります。
そして、外で自分が我慢して「いい人」をしているほど
家族の「ダメなところ」や「自分を大切にしてくれないこと」などに過剰反応したり
家族を自分の思うとおりにしたい支配欲が出てきて
「怒り」となってあふれ出してしまいます。
たとえば
・子どもがゲームばっかりして、宿題をしない
・子どもが言うことを聞かない
・家族が手伝ってくれない
・夫が話を聞いてくれない
・晩ご飯を作ってたのに、夫が外食して帰ってきた など
家族の様子に
本当は
「私も疲れているのに…わかってほしい」
「私だって助けてほしい」
「話をちゃんと聞いて欲しい」
「一人になりたい」
「大事にされたい」
そんな欲求が満たされない「悲しみ」「寂しさ」「不安」があっても
うまく言葉にできずに「怒り」という形で爆発してしまいます。
本当の気持ちを言えずに飲み込んできた結果
家族に「怒り」という強い形で出てしまうのです。
嫌われないために「我慢すればいい」思考パターン
自分の二面性に悩む多くの40代以上の女性は
子どもの頃から親に「いい子でいなさい」「わがままを言うな」「人に迷惑をかけるな」などと強く求められ続けてきました。
親を優先すること、また、外面よくして家では怒りや愚痴を吐くことを
「正しい」「当然のこと」と刷り込まれて、取り込んできたのです。
自分の怒りや悲しみ、欲求を我慢することが
親に嫌われないため、親の期待に応えて愛してもらうためになる
自分を守る方法でもありました。
その「嫌われるのが怖い」「私さえ我慢すればいい」という思考パターンが
大人になった今も無意識に続いていて
外では「いい人」を演じることにつながっています。
そして、
本来は、親に対して感じていた「自分の気持ちをわかって欲しかったのにわかってもらえなかった」悲しみや怒りも出せないまま、今も持ち続けています。
それが、今の家族の言動に敏感に、過剰に反応して
今の家族への「怒り」に置き換えたり
「わからせたい」と上乗せしたりすることにつながるので
「些細なことで大爆発」の繰り返しを生むのです。
家族との関係を壊す「怒りの連鎖」
このパターンを続けていると
子どもや夫は「お母さんはすぐ怒る」「怖い」「わかってくれない」と思うようになります。
すると
『お母さんに嫌われないために、自分が我慢して「いい子」でいればいい』
『いつも妻の機嫌を伺っていなければいけない。妻とは本音で向き合えない』
子どもや夫も、自分を出すことを止めるようになって
「怒り」を持ちやすくなってしまいます。
その結果
『家族が「怒り」の問題を抱える』
『本当は「大切にしたい家族なのに」うまくいかない。』となり
自己嫌悪が深まったり、家族関係にヒビが入ったりして
「もう誰にも本音を言えない」「もっと頑張らなきゃ」と
ますます自分を追い込む悪循環が起きます。

では、どうすればこの二面性や、それによる怒りっぽさを変えられるのでしょうか?
解決に向けて
解決というと、「家で怒らないようにする」ことと思うかもしれませんが
そうではありません。
それは、更なる感情の抑圧を自分に強いることになります。
もっと疲れて、イライラして、キレて、自己否定する=負のループにハマってしまいます。
本当の解決は
外での過剰な「いい人の仮面をかぶる」ことを減らしていくことです。
そのためにまず必要なのは、
過去に、親にとって「いい子」「役に立つ子」じゃないと
受け入れてもらえなかった、愛してもらえなかった心の傷つきを癒すことや
その時我慢して抑えた悲しみ、さみしさ、怒りを適切に表現することです。

そして
「自分の気持ち」を出すことは、「嫌われる」「ダメ」「わがまま」「申し訳ない」ことだ、という思い込みを少しずつ変えていくことです。
自分の本音を伝えずに相手を優先することは、
相手のためのようでいて
実は「私が嫌われないため」「受け入れてもらうため」の自分のエゴであり、「私が無理してあげている」という上から目線の支配にもつながります。
お互いが自分の本音を大切にしながら
相手の本音も大切にし合えると、関係は長続きします。
「外ではいい人、家では怒りが爆発する二面性」
それは、あなたが幼い頃に
親に嫌われないために身に付け、今まで長年持ち続けた生き方の癖です。
これからでもその癖は変えていけます。

自分が我慢するばかりの苦しさや
子どもや夫を大切にしたいのにうまくいかない苦しみは
解決することができます。
もう一人で抱え込まないでくださいね。
では、また。