こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

 

コロナウイルス感染拡大に対応するために、来週から全国の小・中・高校が休校となることが決まりましたね。
ニュースでもこの話題で持ちきりでしたが、我が家も、来週の仕事どうしよう?あまり出かけるなと言われても何して過ごす?などなど、考えてしまいます。

けれど、感染したら困るのは事実ですね。
不満や不安ばかりを言っていても、しかたありません。
冷静に、やること・やれることを探して、考えて、やっていこうと思います。

 

さて、今日は『言うことを聞かない子どもにイライラする毎日をどうにかしたい』タイトルで、言うことを聞かせたい心理、具体的に出来ることについてお話しします。

「言うことを聞かない子どもにイライラする」
「言うことを聞かせるためにパワーを使って疲れる」

子育て中のお母さんが、こんなイライラや疲れに嘆いているのをよく聞きます。

私も、そんな時期があったので、よくわかります。

 

日常、ついやりがちになっている見直してみるポイントと共に、どうして言うことを聞かせることに一生懸命になりすぎるのか、どうしたらいいのかがわかれば、イライラが減り、子どもといいコミュニケーションが取れるようになりますよ。

すぐに実践できる見直しポイントを書いてみましたので、ぜひ読んでくださいね。

言うことを聞かせたい思いが強い

言うことを聞いてくれれば、怒らなくて済むのに!
何度言っても言うことを聞かない子どもにイライラする!

優しく言って、子どもが聞いてくれれば、私は穏やかでいられて、親子関係も良くなるし、スムースに毎日がすごせる。
そう思っていませんか?

しかし、このままイライラが続くと、言うことを聞かせるために、怒鳴る、暴力を振るう、脅す(もう知らないよ!など)など、どんどんエスカレートしてしまうのではないでしょうか?

ひどく言ったりしてしまって、後悔して落ち込む人もいるでしょう。

 

言うことを聞かせることに一生懸命になった結果、自分は常にイライラして疲労感や罪悪感があり、子どもとの関係が悪くなる様子が目に浮かびます。

子どもの方はというと、次のようになると考えられます。
・いつも人の顔色を伺っている
・自分で考えない
・言われたことしか行動しない
・言ったことに反発ばかりする
・しっかり話を聞けない

あなたが望む結果とは違いますよね?

子どもが言うことを聞かない姿を見てイライラして、疲れて、困っているのは自分です。
自分が楽になる方法を見つけてみませんか。

どうして自分は言うことを聞いて欲しいのでしょうか?
どうして子どもは言うことを聞かないのでしょうか?

見直してみる3つのポイント

1.子どもができること以上のことをやらせようとしていないか

子どもは発達途上です。
言うことをやってくれたら親は楽ではあるでしょうが、子どもは言われたことがその通りに出来るとは限りません。

赤ちゃんに泣くな!と言っても、
1歳の子に、一人で着替えなさい、きちんと食事を食べなさい、と言っても無理ですよね。
無理なんです。

これは極端ですが、似たようなことをつい言ってしまいがちになります。

『自分が今やって欲しいと思ったことを、この子はわかってやってくれるはずだ』と、
自分と子どもを同一視したり、
子どもを自分の所有物のような感覚で、思い通りに動くはずとして
過剰な期待をかけているのです。

子どもには子どものその時の気持ちがあるものですが、そこを想像する力が欠如しています。

その子に合ったことを、わかるように伝え、待ったり、手伝ったりすることが必要ですね。

また、1度にアレコレ言うのも、子どもは行動に移しにくいものです。
一つずつ伝えた方がいいでしょう。

2.何かをしながら言う、何かをしながら聞いていないか

子どもがテレビやゲームなど、何かをしているときに言ったとしても、お母さんが何かを言ったと言うことがわかるくらいで、内容は理解していないでしょう。
それでは、生返事だけとなりますね。
お母さんも、何かをしながら、遠くから呼びかけてることが多くなっていませんか。

 

そもそも家庭で、ちゃんと相手の目を見て話をする習慣があるでしょうか?
相手の話を聞いて、返事をして、また聞いて、というやりとり。
お互いに気持ちを伝えて受け取ってもらうコミュニケーション。

人は、「聞く」ときには、全ての音を同じように聞いているのではなく、脳が大切な、聞きたい音を選択的に信号として受け取り、認識することを瞬時にしています。

コミュニケーションが日常的に足りていないと、人の声・話を聞いて、感じて、考えて、伝えるトレーニングが出来ていないようなものです。
いつも、一方的に指示を出しているのでは、このトレーニングにはなりません。

言うことを聞かない、以前に、人の話が聞けていない、のかもしれません。

日常の会話の仕方に気をつけてみましょう。

3.いつも忙しくしていないか

次々にやることがあって、自分に余裕がないと、つい子どもに多くのことをやって欲しいと思ってしまいますね。

待つ、手伝ってあげる、一緒にやる、ということが出来ずに、指示を出すだけな状態です。

自分が慌ただしいので、早く進めたくて、言ってもやらない子どもに更にイライラして、強く当たって、子どもが泣いたりグズったりして、もっと時間がかかる、、、
ということはよくあることだと思います。

まず、自分が余裕を持つために出来ることはないのか、
やらなければいけないと思っていることも本当に必要なことなのか
他に頼める人はいないのか など
いつもと違う視点で見つけてみるといいでしょう。

 

 

3つのポイントを挙げてみましたが、どれにも共通の心理的な問題があります。

多くの人は、子どもをコントロール出来るようになることに、注目し、エネルギーを注ぎますが、他人をコントロールすることは、ほぼ時間とエネルギーの無駄使いに終わり、ずっとイライラと愚痴とが続くことになるのです。
実は、自分の心理的問題を解決するのが、言うことを聞かせたい思いに縛られなくなる一番確実な方法です。

自分の幼少期を再現してしまう

子どもに言うことを聞かせたい思いが強い親に多いのは、
「〇〇しなさい!」
「~~はダメ!」
自分が幼少期、親からいつも指示を出されていた
過干渉や過保護な親だったということです。

 

子どもにとって、いつも親に怒られ、脅され、言う通りに指示を聞くことは、
自分の気持ちを我慢することになります。
(脅すとは、「言うことを聞かないならもう知らないよ!」「そんな子はうちの子じゃない」「言うことを聞いてくれないなんて悲しいわ」なども含みます)
当然、親との温かく安心したコミュニケーションは取れていません。

怒り、恐怖、不安、悲しみ、さみしさなどを感じても適切に出すことは出来なかったはずです。
心が傷つき、トラウマにもなって、安定した愛着は築かれません。

【子どもは親の言うことを聞くものだ。
そうしなければ、安心して生きていくことが出来ない。】
という思い込みも持つでしょう。

これは、親の指示を聞き入れれば、自分は生きていけるという、支配と依存の思考パターンで、共依存といわれる関係です。

このパターンを身に付けると、いつも誰かの指示や決まりを守ることで、自分の評価を保とうとしてしまいます。
→言うことを聞く、きちんとした子ども【いい子】に育てれば、きちんとした親と認めてもらえる
という、
自分の評価をもらうために子どもに指示を出さずにいられない状態です。

 

このような我慢した気持ちを抱えたり、人間関係を築いた子どもは、親になったとき、
目の前の子どもに子ども時代の自分の気持ちを重ねたり(投影)、
親との関係を子どもとも築こうとして(世代間連鎖)しまうなど、問題が噴出してしまいます。
●「自分は我慢したのに!」との気持ちを怒りとして子どもにぶつける
●自分の思い込みを当然のものとして子どもにも振る舞う
●自分が思うことや言うことを子どもはわかってくれるはずだという無境界状態

●大人になった自分が支配する側になる
●温かなコミュニケーションの取り方がわからない

自分の幼少期の親子関係を見直して、心の傷を癒しながら、自分が安心感を感じるようになれば、言うことを聞かせたい一方的な思いが薄れていきます。

言うことを聞かない子どもにイライラすることが減る
というより
言うことを聞かせたい思い自体が、自然に薄れていきます。

言うことを聞かせるためにエネルギーを無駄に使う必要がなくなるのです。

すると、今の自分が本当に望むように、楽に子どもとコミュニケーションが取れるようにもなり、関係を改善することにつながりますよ。

さて、あなたは、どんな自分であること、そして、子どもとの関わりを望みますか?

 

では、また~。