こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

 

COVID-19感染防止措置の休校からの春休み、そして休校延長になりますね。
家の中ばかりでは元気がなくなってしまうので、子どもと二人で公園の桜を見に行きました。
お天気が良く、満開の桜でした。
少し公園で遊んでリフレッシュできました。

家に閉じこもってばかりだと、気が滅入ったり、イライラしがちになります。
特に子ども達にとって、狭い空間におとなしく居ることは、あふれるエネルギーが使えないため、知らない間にストレスが貯まったり、苦痛に感じることがあるので、うまく発散できるように親も気をつけたいところですね。
もちろん、感染予防には努めながら!

さて、
「うちの子がひどい扱いを受けている」
「あの子だけ特別扱いなんじゃないか」
「どうしてうちの子が選ばれないんだ」など
あなた自身だったり、またはあなたの周りに、度々、学校の先生、習い事の先生やコーチ、ママ友へ激しい嫉妬や不満、怒りを爆発させる親はいませんか?

客観的に見ると、本当にひどい扱いを受けていると思えないことに被害妄想を抱いたり、正義感を振りかざして、ひどく・度を超してキレているいわゆるモンスターペアレントと言われるような親。
または、いつも被害者意識が強く、他人への不満、愚痴や文句ばかりの親。

今日は、このような人を主人公に、なぜ?何に?怒っている本当の問題とは何なのか、このまま続けていくとどうなるのか、やめるにはどうしたらいいのかの心理的なお話です。

いつもネガティブな感情に取り憑かれている

「うちの子がひどい扱いを受けている」という不満や怒りを、貯め続けるのはきついですよね。
かといって怒りを相手にぶつけても、スッキリするのはその時だけではないですか?

 

次のことに思い当たりませんか?

✓いつも不安や嫉妬心、怒りを感じている
✓穏やかな人間関係が築けない
✓いつも孤独感を感じている
✓不正や不当な扱いが許せない正義感がある

✓周りに信用できる人や頼れる人がいない
✓親の言うことは間違いないと信じている
✓何でも子どもの言うことを聞き甘やかしてしまう
✓恥、無価値、無能、罪悪感に過剰反応してしまう

 

このようなことに当てはまる人は、
言いたいことを言って、スッキリしているかに見えますが、
いつも周りに気を張りながら、ネガティブな感情を感じているので、心身が緊張し通しで疲れています。
誰といても、本当に心を許せる人はいなくて、孤独感を抱えています。

相手を責めても、怒ってもすっきりせず、いつもネガティブな感情に囚われているのは、その怒りが本当の怒りではなく、他の感じたくない感情のすり替えでしかないからです。

 

子どもがひどい扱いを受けたことに怒っているようですが、
本当は、自分が「大切にされずないがしろにされた」「認めてもらえなかった」「不当に扱われた」「我慢させられた」ことが瞬間的に無意識に思い起こされることへの抵抗で、
自分をないがしろにした、認めてくれなかった、我慢させられた相手(=親)に表現することが出来なかった感情です。

その感情とは、子どもの頃に親に支配されて感じていた怒りや悲しみや恐怖です。

本当の問題は、怒りや悲しみや恐怖感情が解放されることも癒されること無く未完了・未解決で、心の傷として残ったままになっていることです。

本当の問題は親に支配され自分を生きられない恐怖

・親からの暴言や暴力、脅す、ネグレクトなど虐待を受けた
・親の言うことを聞くいい子でいることを求められた
・忙しい、大変な親を助けていた など

親に支配されるとは、
子どもの感情や意思は受け止められず無視されたり我慢させられて、
親の価値観、機嫌、都合などに添うことです。

幼い子どもにとっては、親に愛してもらえない、見捨てられる、嫌われることは、
〇自分の命に関わる死の恐怖
〇自分を大切に思う〈自己愛〉に傷が付くこと
〇人と絆を結ぶこと〈愛着〉が不安定になる

だから、少しでも安心して生きていくには、親の支配を受け入れるしかありませんでした。

子どもが親に『ありのままの自分を大切にしてもらえない』事は、死の恐怖につながる感覚や感情と共に心の傷(トラウマ)となります。
このときの感覚や感情とは、
強い自己否定感、低い自己重要感、無力感、無価値感、劣等感
怒り、悲しみ、恐怖など

 

自分は必要とされていない
自分は何も出来ない
自分には生きる価値がない
自分なんか…

これらの感情は、死の恐怖につながっています。
それは、ツラく苦しく恐ろしいですよね。
感じたくはないですよね。

なので、無意識に抑圧し、心の奥の奥に留めておこうとします。

自分は生きる価値がない、と信じ込んでいる
けれど、それは苦しく怖い、
だから「そんなことはない!」と打ち消したくもなる。

 

私たちの未完了・未解決な抑圧した感情も心の傷も、無くなりません。
適切にケアされなければ、残ったままです。

そして、自分に未完了・未解決な問題があると、瞬間的に反応しパニックになります。

自分の抑圧した感情や心の傷に触れそうになる度に、恐怖を感じないようにするために「そんなことはない!」と激しく証明せずにはいられないのです。

それが、「うちの子がひどい扱いを受けている」ことに反応している状況です。

「うちの子が…」という不満や怒りは、自分にひどい扱いをした親への怒りや、その扱いによって持ってしまった無価値感や劣等感や死の恐怖などがあふれ出しそうな不安。

客観的に「子どもがひどい扱いを受けた」かどうかは関係ありません。
先生やコーチなど目の前の人は、怒りを向ける本当の相手でもありません。

あふれ出さないように、バレないように、負けないように
⇒ 「そんなことはない!」と相手を黙らせなくちゃ!相手に勝たなければ!というパニック

 

つまり、
無意識かつ瞬間的に、未完了の感情を怒りにすり替え(代理感情)、
「そんなことはない」ことを証明するために、
目の前の相手を必要以上に怒ったり脅す言動をしてしまうのです。

 

無意識の行動とはいえ、このまま続けていくとどうなるでしょう?

〇いつも自分はないがしろにされていると不満や怒りを持ち続けて疲れる
〇周りの人からの自分の評価を気にしすぎてしまう
〇周りに怒りをぶつけてしまい、良い人間関係が築けない(夫婦・親子・友人)
〇自分をわかってくれる人(イエスマン)だけを近くに置くが、本当に親しい人はできない
〇周りの人によくキレてるので、人が離れていって孤独になる
〇要注意人物として扱われる居心地の悪さや孤独感を感じる
〇人間関係が、支配と依存の共依存関係になる

親子の支配と依存の関係は、次の代に受け継がれやすいことも問題の一つですね。
なぜなら、親に支配されることで傷ついたはずですが、その傷に触れたくないために、子どもに支配的に接するでしょう。
そして、子どもは、力ある者(親)の支配を受け入れて依存するしか生きる方法は無く、自分の意見を通すには、相手を怒りでねじ伏せるか、うまくコントロールする(支配する)ことだと学ぶからです。

この子どもが親になったら……

 

このような自分の未来をあなたは望みますか?

未解決の問題を解決することが必要

安心してくださいね。
このような未来を望まない、自分が変わりたい場合は、解決することが出来ます!

 

さっき書いたように、問題の根っこは、自分の中に未完了・未解決の感情や問題があることです。

しっかりと自分と向き合うことで、未完了・未解決は、完了し解決することができます。
自己愛の傷付きや心の傷を癒しながら、安定した愛着を築き直すことで、自分自身が安定します。
安定した温かい人間関係の絆を結べるようにもなります。

すると、自分は周りの人にひどい扱いを受けるという思い込みもなくなるので、不必要に、過剰に不満や怒りを感じることが減っていきますよ。

しまい込んだ心の奥深くの感情や、忘れたような親子の関わりを扱い、紐解いていきます。
安全に、しっかりと扱うことが必要ですので、ぜひ心理のプロを頼ってくださいね。

 

不安や怒りに囚われない穏やかな毎日や、親しい人間関係など、あなたが本当に望む生き方ができるようになると思いますよ。

では、また~。(*^_^*)