こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

各学校、園などの卒業式シーズンですね。
新型コロナウイルスの感染対策が講じられた中(来賓祝辞など少なくて喜んだ面もありました)、我が家の子ども達も卒業を迎えました。
卒業式は、長かったような…あっという間だったような…と子どもの成長を感じられる時間ですね。
これから先も楽しみになります。

みなさんはどうでしょうか?

さて、あなたは、次のような人間関係の悩みを持っていませんか?

“人付き合い全般が苦手。
1対1ならまだマシ
だけど、3人以上になると全然落ち着かなくて、怖い。
いつも、そのグループから離れるか、何かもめ事が起きて関係がくずれる。
もっといろいろな人と気楽に仲良くなりたい!とは思うのに、なれない。“

 

自分が一緒にいたいと思う人なら誰とでも、何人でいても、心地良く、いい関係を続けたいと思いませんか?

今日は、1対1の付き合いならまだマシ、だけど、3人以上の集団では落ち着かない、集団が怖いという悩みについて、その理由や解決に向けてお話ししますね。

 

人に感じる不安や恐怖とは?

1対1ならまだマシ、
というくらいで、本当はいつも人間関係に不安やギクシャク感がありませんか。

1対1では、どうにかやれても、
3人以上の集団の中で「みんな」と関わるとなると、さらに難しく感じますよね。

・親しいのは特定の人だけで、他の人はダメ
・相手に自分をわかって欲しいと強く思う
・親しくなると、自分の全てを相手に合わせたり委ねたりする(依存)か、相手を独占したくなって(支配・独占欲・嫉妬)、その内うんざりされて揉めて、離れていく
・人との程よい距離感や関係性がわからない、保てない
・他の人にどう思われるかが気になり、自分のことを話せない
・周りに人がいると、自分の居場所が無い感じがする
・自分は変っている(おかしい)と感じてしまう
・人は自分を攻撃すると思っている

・人と対等に付き合う感覚がわからず、敵味方・上下関係で判断するため、パワーゲームを自分から仕掛けたり、他人のゲームに引きずり込まれたりする

[パワーゲーム例:ママ友内でのランク付け(ママカースト)、恋愛・友人の三角関係、リーダー的な人に気に入られたい人たちでのナンバー2争い、など]

とにかく、
人が近くにいると、特に3人以上の集団にいると、不安で怖くて居心地が悪く落ち着かない。
我慢し続けるか、離れるか、何かもめることになってしまう、、、

どうして、このように集団の中で不安が強まるのでしょうか?

幼少期の人間関係で不安定な愛着形成、心の傷を負った経験がある

3人以上の集団が怖いと悩む人の多くは、幼い頃、親自身や親の関わり方が不安定で、家族の関わり(人間関係)のつまずき経験があります。

父親と母親と自分の3人が、私たち人が他人と関わる最初で最小の集団と言えますね。
この関わりの中で、人との関わり方を経験し学んで、段々と社会へと関わる人数や場所などが広がっていきます。

親との日常的に不安定な関わりでは、安心や安全な居場所を感じられる安定した愛着を築けません。
また、子どもの心に様々な傷(トラウマ)を負わせます。

すると、自己肯定感が育たず、あらゆることに対して不安やストレスを過剰に感じるようになります。

具体的な3つのパターンをあげてみました。

1.深く関わる親がひとり

子どもに深く関わる親(主な養育者)が一人だったという場合。

最近ではワンオペ育児と呼ばれますね。

・親の死別・離別・病気や婚外子などの場合
・どちらかの親が子どもに無関心や、関わりが薄かった場合
・両親の仲が悪かった場合 など

関わる人が一人ということは、いろいろな考えや価値観の人と接する経験が少なくなりますね。
そして、その一人の影響やその人へのこだわりが強くなり、その人と同じ価値観や考えを取り込みやすく、見捨てられ不安を持ちやすくなります。

3人以上の集団の中で、みんなから自分を受け止めてもらえる安心の経験や、みんなで仲良くする経験も少なくなるものです。

2.仲間はずれの経験

家庭内で、兄弟姉妹間で、自分だけが仲間には入れない、入れてもらえない経験がある。
いじめの経験も同じです。

自分では理由がわからない理不尽な仲間はずれは、自己否定、孤独、恥、屈辱などを強く感じます。

集団の中では、居心地悪さや不安や恐怖の感覚を感じてしまいます。

3.家族の中で敵か味方や上下の関係があった

例えば
・父親と母親がそれぞれに『あなたは私の味方でいてね』と子どもを引っ張り合っていた
・何事にも(母親と姉)対(父親と自分)などの対立構造があった
・父親(誰かひとり)の力が強すぎた

幼少期の家族の中に敵か味方、上下という力関係があると、
子どもは、どちらに付くかを選ばないといけない、どちらも選べない、誰かに従わなければいけないなど、
『3人以上と関わることは怖いことだ』というイメージを持ってしまいます。

 

原因のまとめ

つまり、
「3人以上の集団では落ち着かない、集団が怖い」という人間関係の悩みの根底あるのは、、、
●不安定な愛着形成、心の傷(トラウマ)、安心した人間関係の経験の不足などが絡み合った問題
●自分自身や、集団での人間関係に対する、不安定さや恐怖

これらが繰り返されて、集団に対する思考や行動パターンができ上がって、悩みとして目の前に起きているのです。

集団が怖い悩みを解決するために

この集団の関わりの悩みを解決するには、
人間関係の傷やつまずきを修復し、再構築する必要があります。

 

適切に、傷ついた愛着やトラウマをケアし、不安や怖さを伴う思考パターンや行動パターンを、これからの自分が望む安定や安心に変えていくことが大切です。

不安やストレスへの過敏さが緩んでいき、
自分自身はもちろん、人と一緒にいることにも安定や安心を感じられるようになります。

 

それから、実際に安全・安心の中で人と関わり、安心してつながる経験を少しずつ重ねることがとても重要です。
また、逆に自分を傷つける人からは、距離をとれるようになることも必要ですね。

自分はこれから先、いろいろな人たちとどんな風に関わっていきたいか、考えてみてくださいね。

 

丁寧に、自分に向き合い、問題を扱うことで、次第に、
自分が一緒にいたいと思う人なら誰とでも、何人でいても、心地良く、楽に、いい関係を続けられるようになっていきますよ。

 

では、また~。