こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

4月になり、新年度を迎えました!
仕事や進学など新しい環境、人間関係での生活が始まった人も多いのではないでしょうか。

新しく出会った人達と早く打ち解けたい!
と思いながら、緊張して何も話せなくなる、人に会うのが怖いなど、自分の「人見知り」に悩んでいませんか?

・「人見知り」で初対面の人が苦手
・人前に立つのが怖い
・初対面やあまり親しくない人と話すのはとても緊張する
・みんなの輪の中に入れない
・自分から人に話しかけることが出来ない

「人見知り」というと、乳児期や幼児期の子どもによく見られる、親や家族以外の人に対する反応(泣く、嫌がる、怖がる)という意味での使い方が多いのですが、大人になっても過度の「人見知り」の人も結構います。

 

今日は、大人の人見知りについて、
その三大特徴から、原因、克服するためにどうしたらいいか?をお話ししますね。

 

増える大人の人見知り

子どもの場合は成長するにつれて、経験や知識を積み、生活圏が広がることもあり、段々と人に慣れて「人見知り」は薄れることが多いとされています。

けれど、「大人の人見知り」は、なかなか克服が難しく、悩みが深まります。
それは、お仕事、ご近所さん、パートナーの親戚付き合い、子どもの友達の親との関わり(ママ友)など、『初めまして』の人たちと上手く・気軽に人付き合いしたい場面、または、しなければいけない場面が増えるからではないでしょうか。

ひとりで居たい、人と関わらなくてもいい、という時には何の問題もありません。
「人見知り」は、他人と良好な関係・親しい関係・信頼関係をできるだけ早く築きたい、と思ったときにそうできないので、問題・悩みとなり

人と会う度に「人見知り」じゃなかったら楽なのに。。。
どうにか「人見知り」を克服したい。 と思うのです。

そして、「大人の人見知り」で悩む人は増えているように感じます。

まず、大人の人見知りの特徴を見ていきましょう。

大人の人見知りの三大特徴

大人の人見知りには、大きく分けて3つの特徴が見られます。

1.自分に自信が無い

自分は「人見知り」だ…と悩む人の多くは、自分に自信がありません。

自己重要感が低く、自分はダメで恥ずかしい存在だ、と感じています。

◎自分はダメな人間だという自己否定感がある
◎恥をかくことを怖れている

ダメさがバレないような、恥をかく怖さを感じずにいられるような行動を無意識にとります。

だから

人の評価や反応を気にするあまり、過度に緊張したり、オドオドした態度になります。
また、人前では本当の自分を隠して『キチンとした自分』『出来る人』『いい人』でなければいけないと「正解」を求める完璧主義な傾向が出ます。

2.人が怖い、人が苦手

「人見知り」という状態が表に出ているので、自分自身でも気づいていない人もいますが、根底に人に対しての強い恐怖感を持っていることがとても多いです。

自分は人に攻撃される
自分は人に嫌われる
自分は人に裏切られる など
思い込みがあり、人を怖れています。
この怖さは、自分の居場所が無くなる恐怖や、生きていけなくなる恐怖の感覚と無意識につながっています。

そもそも人が怖いので、人に近づくことが怖いのです。
人を信じることも怖いです。
だから、できれば人を避けたい気持ちがあります。

親しくなりたい、打ち解けたいという思いはあっても、
職場の先輩や同期、お客さん、ママ友たち、義理の両親などが、話しかけてきても、近づいてきても
恐怖心が先立ちます。

3.人と関わる経験が少ない

現在、核家族化が進み、きょうだいが少ない人も多いですね。
一昔前のように、祖父母、親戚など、世代の違う人たちとも、同世代の人たちとも関わることが少なくなっています。
そして、そのような中、親が人との関わりを避けたり、人間関係を築くのが苦手だと、ますます、他人との交流の機会が少なくなります。

また、幼い頃から、SNSなどネット上で人間関係が気軽に、匿名性を持って、築けるようになっていることも関係していると思います。
社会に出ると、ネット上ではなく、直接、実名での人との関わりに直面しますね。

人と関わる経験が少ないまま大人になる人の増加が、大人の人見知りが増加している理由だと考えます。

 

誰でも、初めてのことや経験が少ないことは、緊張するものです。
人見知りになるのも不思議ではありません。

 

人との距離を縮めるためには、
緊張が緩んで、相手に興味を持ち、自分も開示しながら、いろんなことを話すことが役に立つし、そうすることが必要です。

けれど、そもそも人が怖くて、人から見られる自分を気にしすぎて完璧を求める状態では、どれも出来ませんよね。
そして、大人になると、人間関係の経験不足の緊張がバレることも怖れて、ますます緊張します。

 

こうして、「大人の人見知り」ができあがります。

大人の人見知りにはメリットがあるから克服が難しい

さて、大人の人見知りは、困ったことが多く悩みになりやすいものですが、
実は、「人見知り」で悩みながらも、「人見知り」で人に近づかないこと、親しくならないことにメリットがあるのです。
・人に傷つけられない
・ダメな自分がバレない
・恥をかかなくていい
・緊張や恐怖を隠せる
・人と交流できない言い訳ができる
・克服しようと頑張ることができる など

 

無意識ではありますが、これらのメリットで自分を守っている面があるので、なかなか大人の人見知りは解決しないのです。

人見知りの原因

大人の人見知りの人には、人見知りになった原因があります。

◎幼少期に親子の関わりが不安定だった
◎親自身が不安定だった(病気や精神的に)
◎人間関係で傷ついた(トラウマ)経験がある
◎仲間はずれやいじめなどにあったことがある
◎人と関わる機会が少なかった

このようなことがあると、自分の心や体に傷がつきます。
愛着(人とつながる力)は不安定で、自己重要感や肯定感は低くなり、不安やストレスを感じやすくなります。
また、安心して、いろいろな人たちと関わる経験が不足します。

そうして、人との関わりや、人そのものに対して、とても大きな恐怖心を持つようになったことが、人見知りの原因です。

人見知りを克服するために

よく、原因がわかると、その反対のコミュニケーション法やマニュアルを学んだり、どんどん積極的に人に話しかけてみる、という強行的なやり方をする人がいます。

けれど、人と関わることに大きな恐怖やトラウマがある人が、それを癒したり緩めたりすること無く、表面的に上手く人と関わろうと振る舞うことは、自分の気持ちや感覚を抑圧することになり、更に悩みが複雑化や深くなるので、おすすめはしません。

恐怖を抑圧して人と関わると、、、
もしうまく行かなかったとき、もし人に傷つけられたとき、どうなるでしょうか?

きっと、さらに傷つき、怯え
「やっぱり人は怖い、人と関わらない方がいい」
「自分には人と関わることは出来ないんだ」と思うはずです。

すると、以前にも増して、自己否定が強まり、人前で緊張し、人と距離を取るようになり
人見知り度は上がるでしょう。

「大人の人見知り」が強化されると、人を避け続け、「大人のひきこもり」にまで発展することもあるのです。

だから、自然に緊張がとれ、初めて出会った人や、親しくなりたい人と、リラックスして関われるようになるには、、、

◎トラウマを癒す
◎安定した愛着の再形成
◎自己肯定感を上げる、など、
自分と向き合って自分の心理的問題を解決することが、遠回りのようでも大切なのです。

自分が安定してくると、人への恐怖心は減って、人の目が気にならなくなると共に、人への興味が増して来ます。
すると、緊張はほぐれますし、何を話したらいいのかわからないということも減っていくので、話がしやすくなります。

それでも、最初は緊張するでしょう。
だから、少し勇気を出して、自分から声をかけたり、人と関わりを持ってみるといいですよ。
話しかける内容は、挨拶でもお天気の話でも、話題になっていることでも、何でもいいので近づいて話してみることが大切です。

大人になると、人と関わる必要に迫られて、、、という場面も増えるものです。
その度に激しく緊張していたら、とてもつらくなります。

自分を緩めて、楽に人と関われるようになるといいですね。

あまりつらくなる前に、ぜひご相談くださいね。

 

では、また~。