こんにちは。
福岡・北九州の心理セラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

 

我慢するというと、
耐える、イヤだ、苦しい、というイメージがわくのではないでしょうか。

自分はそんなイメージを持ちながら、
子どもに、
「ちょっと待って」「我慢しなさい」「頑張りなさい」と待たせたり我慢させる台詞が口癖になっていませんか?

 

子育てにおいて、『我慢強くなって欲しい』『自分が楽したい』からと、幼い子どもに我慢させようとする親を見かけます。

けれど、ただ我慢させるだけでは、後々の親子関係をいびつなものにしたり、子どもが成長してもずっと生きづらさを抱えることになったりします。

よりよい親子関係のために、また、子どもが生きづらさを抱えずに済むために、そして、自分が楽に子どもと居られるように、どうしたらいいのでしょうか?

我慢させる時期を間違わないで!

何かを成そうとするときや、目標に向かってチャレンジするときなど、辛いことや大変なこともが何して頑張ることが必要なことは、実際にありますね。

でも、それは、幼い子どもに同じように我慢させることばかりを教え込もうとすることとは違います。

オムツがはずれている子どもが、トイレがすぐそばにないときにおしっこがしたくなったら、トイレまで我慢できれば、自分が濡れることもなく、スッキリできます=満足。
成功と失敗を繰り返しながら、トイレまで我慢が必要だと子どもにもわかるでしょう。
(排泄コントロールできる体の成長も必要ですね)

 

私たちは、欲求を満たすことができる満足を知っているからこそ、我慢ができるし
今我慢したら欲求が満たされるはずって期待や見通しが持てるから、我慢するわけですね。

 

例えば、、、
子「お母さん、見て!」
親「ちょっと待って!」と言って、いつも待たせ続けたら、、、?
「忙しいからダメ!」と言って、いつも見てあげなかったら、、、?
子どもが見せたかった気持ちは、満たされません

例えば、、、
子「痛いよー」
親「うるさい、泣くな!」と泣きなませたら、、、?
「そのくらい痛くない!平気よ!」と我慢させたら、、、?
痛みを感じることも、泣くこともできなくなります。

親も、いろいろ忙しいし、自分の時間も欲しい、
「どうして今なの~~」って思うことありますよね。
よくわかります。

ですが、、、

幼い子どもは、親が、自分の求めに応えてくれること(応答性)や、自分が感じたことを受け止めてくれること(共感性)が繰り返されて、「満たされる」「安心する」体感することができます。

⇒ ⇒ 親子の安定した愛着の絆が築かれます

 

親が、幼い子ども(3歳未満)を満たすことをしてあげないままで
我慢だけさせられたり、無視されれば、子どもは、不満、怒り、悲しみを積もらせます。

だけど、子どもはわかっています。
我慢しなければ親に怒られる、、、怖い
我慢しなければ親を困らせる、、、嫌われる・見捨てられる

⇒ 恐怖や不安を感じる

我慢したら、親が喜んでくれる、、、我慢しよう

⇒ 自分の気持ちや感覚を麻痺させ、我慢するしかなくなる

そんなことが繰り返されると、
不満や怒りや悲しみを募らせてもどうにもならないんだと学び、
感覚や感情を感じることや表現することをあきらめたり、麻痺させたりするようになり

我慢しなければ、怒られたり、見捨てられて、とてもイヤだ、辛いから
とにかく、自分の気持ちは無視して、我慢しなければいけないんだ、と決意します。

これは、我慢と言うより、親を求めて自分を満たし安心することをあきらめるということになります。

このあきらめは、
・親とのつながりを感じられない
・自分の気持ちや感覚を鈍らせる
・人とコミュニケーションをとれなくなる
・無気力になる
・人に助けを求められない など

いつも不安や恐怖に身を置きやすい子どもや、過剰に頑張る子どもになります。

⇒大人になって、人間関係に問題がある、うつ症状、親子のわだかまりなど

このようなことから

親子の安定した愛着が築かれる前から、
子どもに我慢させることは、全くおすすめできません。

我慢させなければ、わがままになる、大変なことになるということは、ありません!

幼いうち(3歳未満)は、満たしてあげること安心させてあげることを十分に!

我慢を覚えてもらうのは、その後で、大丈夫ですよ。

その時も、次のようなことに気をつけてみてくださいね。

●その子にあった、できること、できる範囲を見極める
●我慢が必要なことや必要な時を教えてあげる
●我慢できたときには認めてあげる
●我慢した先の満足のイメージを持たせる、実感させる

このようなことを繰り返していくうちに、
自分がやりたいことや、目標に向かうとき、大変なことや辛いことがあっても我慢したり工夫しながら、十分に頑張ることができる子どもに成長していきます。

親はどうして我慢させたいのか?

さて、どうして、親は幼い頃から子どもに我慢させたいのでしょうか?

✓自分が楽したい(忙しい、子どものペースに付き合うことができない)
✓自分が子どもの頃、親に言われたように、幸せになる・成功するには我慢が必要と信じている
✓自分は我慢しているのに、幸せや成功していないフラストレーションや無能感を抱えている
✓子どもは我慢させないと調子に乗って大変なことになると思っている

このような場合
〇自分の愛着が不安定で、子どもとじっくり関わることができない
〇「親は子どもを押さえつけ、子どもに我慢させなければいけない。それが子どものためになる」と信じている
〇子どもが自由に振る舞うことが、本当は不安、または、うらやましくてしょうがない
〇自分のしたいことをすることは、わがままだ
という感覚や思い込みを持っているでしょう。

つまり、次のような思いです。

【我慢することが当たり前、普通のこと。
甘えること、やりたいことをやることや、言いたいことを言うことは、わがままで、いけないことだ。
自分は、そうすることをもうあきらめた。
子どももそうあるべきだ。】

この思いがあると、子どもが欲求を出しても満たしてあげることはできないですよね。

「我慢しなさい」と言ってしまいますよね。

 

これでは、本当は、子どもともっと優しさや温かさで関わりたいと思う人には、辛い親子関係になってしまうでしょう。

一体いつから?どうして?このような思いを持ったのでしょうか。

それがわかって、解決できれば、優しさや暖かさの親子関係を築くことが出来るようになります。

親子関係を見直してみる

さて、親として、この感覚や思い込みに思い当たる人は、落ち着いて子どもの頃の自分と、自分の親との関わりを思い出してみてくださいね。

 

あなたの親は、今の自分と同じような関わりをする親ではありませんか?

子どものあなたは、恐怖や見捨てられる不安を飲み込んで、いつの間にか決めたはずです。

【我慢することが当たり前、普通のこと。
甘えること、やりたいことをやることや、言いたいことを言うことは、わがままで、いけないことだ。
自分は、そうすることをもうあきらめた。そうじゃないとこの家に居られない。】

親子の関わりで身に付けた感覚や思い込みは、そのままずっと持ち続けることになります。

子どもの頃の親子関係を見つめ直すことで、この感覚や思い込みを手放し、問題を解決することができますよ。
自分の愛着も安定したものに築き直すことができます。

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私は、子どもを前にしてイライラしたり、自分の都合のために我慢をさせることが、いつの間にか、とても減りました。
我慢する必要がある時やことは、落ち着いて伝えられるようになりましたよ。

すると、子どもも自分のしたいことを伝えることをあきらめなくなり、かんしゃくを起こしたり、訳もわからず不機嫌になることが減ったと思います。

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幼い子どもを満たすことをしてあげずに、何でも我慢させることは、親子共にイライラしてしまいます。
子どもは、親に求めることや安心することをあきらめてしまい、そのことは、親子関係をいびつなものにし、子ども自身にも良い影響を与えません。

 

自分が我慢して傷ついた心にやさしく手当てして、愛着を安定したものにすることで、自分も落ち着いて、子どもにイライラせずに関わることが出来るようになりますよ。

あなたが本当に望む、親子関係のために、自分の問題を解決してみませんか?

 

では、また~。