こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
40代中盤からの「中年」と呼ばれる世代には、直面する問題が多くありますよね。
自分の健康問題、仕事、子どもの教育や自立など、がむしゃらに頑張ってきたこれまでのようには行かない不安やストレスが山積です。
そこに、年老いた親の見守りや看病や介護という問題が加わってくる年代です。
この、『自分も大変なのに親と関わらざるを得なくなったとき』、
ストレスが大きくなり、親との関わりを放棄、介護虐待、自分の家庭が崩壊、自身が介護うつとなるなどの問題が出てきます。
親が亡くなったとしても様々な後悔の日々を送ることになるかもしれません。
自分の健康や家庭を守りながら、親とも無理なく関われたらいいと思いませんか?
この親が煩わしい問題の根底には、親子の共依存問題があります。
共依存とはどういうことなのか、自分ができるだけ楽に親と関わるためにはどうしたらいいのか、書いてみますね。
中年の人ができるだけ楽に親と関わるために必要な3つのこと
中年の人ができるだけ楽に親と関わるために必要な3つのこと
1.親子共依存問題を解決する
2.無理をし過ぎず自分がやれることやってあげたいことをやる(自分軸を育てる)
3.人との繋がりを大切にして公的・民間のサービスも利用する
少子高齢化と言われ、確実に親世代の寿命が伸びている現在です。
行政や民間のサービスも図られていますが、通院・介助・家事・様々な決断と責任の場では、子どもの関わりがどうしても必要とされることが多くなります。
若いときは、親と関わりたくなければ、関わらないように距離を取っていれば済んでいたことも、関わらざるを得ない状況になっていくのですね。
このときに、自分自身や家庭を大切にしながら、快く、または納得して親と関わることができればいいのですが…
◎関わることがとてもストレス
◎つい暴言や虐待(身体的・心理的・性的・ネグレクト・経済的)をしてしまう
◎自分自身や家庭を犠牲にしてまで親の世話をしてしまう
これでは、とても大変ですね。
このような親子関係になるには、幼い頃の親子関係が大きく関係しています。
それが、共依存です。
・親が支配的だった
・親がいつも忙しかった
・親が精神的に不安定だった
・一方の親がもう一方へDVをしていた
・親が過保護・過干渉だった
・親から虐待を受けていた
子どもは、親の支配を受け入れて言うことを聞き、親を助け頼ることで自分が愛されていて、家の中に居場所があるという『支配と依存=共依存』関係です。
また、子どもが親にとって助けになるかけがえのない存在と言う意味では子どもが支配側と見ることもできる関係です。
支配を受け入れているということは、愛情や居場所をもらっていたとはいえ、自分の思うようにできない我慢、怒りや悲しみを貯めていたということです。
これまでの我慢が爆発する
幼い頃の自分は
・甘えること
・言うことを聞いてもらうこと
・気持ちを受け止めてもらうこと
・無条件に愛して、優しくしてもらうこと
・自分で選ぶこと
…いろいろなことを我慢していた
イヤだった、怖かった、悲しかった、さみしかったなど
気持ちも一緒に飲み込んで我慢していた
今では、大人になり、体格も力(体力、経済力)も親を越えた現役の自分と、気力体力共に弱った親という状況。
そんな親が、頼ってきたり、甘えてきたり、弱音を吐いたり、頑固になったり、逆に今でも支配しようとしてきたら…
「自分は我慢していたのに、
どうして、あなたの甘えを許さなければいけないんだ!
どうして、また我慢させるんだ!」
これまで支配されていた我慢が無意識にあふれ、仕返ししたい思いや、これまでの我慢をわからせたくなり、暴言、虐待、無視などとなってしまうのです。
しかし、いくら年老いた親に怒りをぶつけても、すっきり解決とはならないものです。
どんどんエスカレートしたり、イライラが募ったり、後悔したり…自分にとって何も楽にはなりません。
親に、わからせたい、謝らせたい、変わって欲しい、という思いがあるということは、親という存在に、今も縛られ続けているということで、共依存からは抜けていないのです。
また、今も
「親が言うことは聞かなければいけない」と
自分の体調・家族・仕事などよりも、親を優先し続けてしまうことも、もちろん支配を受け入れたままということです。
問題の解決とは
暴言や虐待という反抗的行動に出ても、頼み事を聞き続ける従順な行動にしても、
自分の気持ちが親に支配されたままでは、ずっと親に振り回されます。
それが、ストレスのため過ぎ・無理や我慢の重ね過ぎとなり、体調不良、介護うつ、家庭崩壊などを招きます。
親が亡くなってからも、後悔、罪悪感や喪失感に苦しむことになります。
ここで、問題なのは、幼い頃の我慢した怒りや悲しみなどの本当の気持ちが解放されること無く、心の傷に手当てがされないままで、自立ができていないことです。
共依存の問題解決は、幼い頃の心の傷を癒し、自分軸を大切にし、親から自立することです。
自立とは、親を見捨てることでは無く、
今の親と今の自分で、互いを尊重しながら、関わることができる
ということです。
それが、2.無理をし過ぎず自分がやれることやってあげたいことをやる(自分軸を育てる) ということにつながります。
自立した人は、人とつながることを大切にできます。
困ったときには、一人で抱え込まず、適切に誰かにお願いして頼ることができます。
3.人との繋がりを大切にして公的・民間のサービスも利用する ですね。
共依存という親子の関係を見直し解決することが、中年代の人にとって、とても生きやすくなる、必要なことになります。
親子問題のこじれを紐解いて、心の傷を癒し、自立するには、心理セラピーがとても役に立ちます。
できれば、看病や介護の問題に直面する前に、解決することをおすすめしますよ。
私の母は、今は一人暮らしですが、認知症と診断されています。
まさに、関わらざるを得ない状況です。
以前の私は、依存から抜けられないままに、幼い頃を引きずって怒って反発ばかりでしたから、母とも衝突ばかりでした。
認知症となっても、相変わらずな部分がとても多いのです。
今、そんな母と落ち着いて話すことができ、必要なことをやれていることが、心理セラピーで自分と向き合ってきて、とても良かったなと実感しているところです。
これからの母の変化にも、その時々でケアマネジャーさんと相談しながら対応していけるだろうなと思っています。
幼い頃の親子の関わりをしっかりと見つめ直すことは、本当にあなたが望む親子関係や、あなた自身の生き方のためになるでしょう。
では、また~。