こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピーという心理療法で、お悩み解決・自分の人生を取り戻すお手伝いをしています。

寒いですー!

2021年も残すところ、わずかになりました。
思い残すことなく、新年を迎えたいですね。

 

さて、人を前にすると緊張してしまう、頭が真っ白になって何もしゃべれなくなる、と悩む方は多いですね。

そして、解決として「普通に挨拶できるようになりたい」
「雑談が出来るようになりたい」とあげることも多いです。

ですが、
実は、、、

これを解決目標にして、
心理セラピーを受けたり、会話技術を身に付けようとすると、
一瞬は楽になったように感じても
しばらくしたり、違う人や場面になると、
また、前と同じように人に緊張してしまうということが繰り返されます。

今日は、どうして緊張してしまうのか?
本当の解決に向けてどうしたらいいのか?についてお話ししますね。

自分が人にどう思われているのかが気になり過ぎている

「人といると、緊張する、不安になる、何もしゃべれなくなる」

「せめて普通に挨拶はできるようになりたい」
「雑談できるようになりたい」
「もっと仲良い人が欲しい」と

困って悩んで、相談に来る人はとても多いです。

そして、お話を聞いていくとほとんどの人が「仕事のことはしゃべれます」と言います。

 

どうして人といると、緊張する、不安になる、何もしゃべれなくなるのか?

それは

自分が人にどう思われているのかが気になりすぎる、からです。

 

・好かれているかな?
・嫌われていないか?
・何もしゃべらないと(または何かを言って)、変な人と思われないか?
・バカにされないか?
・否定されないかな?
・支配されないかな?
・仲良くなっても、見捨てられるんじゃないかな?

こんな風に〇〇だったらどうしよう???と次から次に想像する人は

自分の存在について、自分で否定的に捉えていて(自己否定)、
他人を怖がっています。

「自分は嫌われる」
「自分は恥ずかしい」
「自分は見捨てられる」
「自分は仲間はずれにされる」などと思っているので

常に、自分自身にも、他人に対しても

強い不安や恐怖を感じています。

人は、恐怖や不安でいっぱいになると
自分の感情や感覚に意識を向けられなくなり、身体も心も硬くなります。

それが、緊張して、頭は真っ白になり、何もしゃべれなくなる状態なのです。

仲良くなりたいと思っても、
距離感や、どうしたらいいのかがわからない、ということもおきてしまいます。

だから、この強い不安や恐怖を感じなくて済むように
「会ったときに、せめて挨拶が普通に出来るようになりたい」
「誰とでも、雑談が出来るようになりたい」 と願います。

ですが、この願いは、本当の解決にはなりません。

この願いが、本当の解決でない、とはどういう事でしょうか?

恐怖や不安に縛られていては、他人に興味が持てない

私たちは、恐怖や不安に縛られているとき、少しでも自分を守ろうとして
自分の気持ちに疎くなり、自分を表現することを怖れて
『こんな自分は他人にどう思われるか?』ばかりに意識が向きます。

これは、他人を意識してはいても、
自分の恐怖や不安を避けたいだけで、
他人に興味がある
他人に近づきたい
他人と仲良くなりたい という

他人と関わりたい欲求ではありません。

だから、自分のことではなく、目的や話すべき内容が明確な仕事の話しはできるという状況になりやすいのです。

 

挨拶や雑談は大切なものではあるでしょうが、
挨拶や雑談ができたとしても
そもそも自分がそこに居ることや、他人が近くにいることが恐怖や不安であると
人との距離感は変わらず、
ずっと恐怖や不安がつきまとうということになります。

 

強い恐怖や不安がある限り、「人に緊張して話せない」問題は繰り返されてしまうから
本当の解決にはならないのです。

 

あなたは
・挨拶さえしておけば、他は何もコンタクトを取ろうとしない人
・お天気やペットの話しかしない人
・雑談は一応できるけど、親しみを感じない人
などになりたいわけではないと、私は思うのです。

では、
どんな風に人と関わりたいですか?

コミュニケーションは気持ちのやりとり、人とのつながり

人と関わりコミュニケーションをとるには、
適切な距離や、お互いへの興味、そして何より、気持ちのやりとりが必要です。

 

人とのコミュニケーションに問題を感じる人は、
幼い頃、人との関わりがうまくできず、
強い恐怖や不安を感じる場面がたくさんあり、
その度にたくさん傷つく経験をしてきた場合がほとんどです。

多くの場合、その相手は親、家族です。

◎自分の気持ちを否定された
◎暴言・暴力を受けていた
◎自分に興味を持ってもらえなかった
◎家族の中で仲間はずれだった
◎親の機嫌をとる役割をしていた など

自分の気持ちを受け止めてもらい、温かさや安心の感覚で人とつながる経験
乏しいのです。

このことは、子どもにとって、とても悲しく、腹立たしく、不安、恐怖、絶望を感じるものです。

この気持ちや感覚の中で、どうにか少しでも安心や安全を得る方法が
自分の気持ちや考えを抑えて、相手の機嫌や相手がどう思うかを気にすることでした。

ある意味、安心や安全を得られる成功法です。

 

「会ったときに、せめて挨拶が普通に出来るようになりたい」
「誰とでも、雑談が出来るようになりたい」 という願いは

人は怖いので、人とつながりたくはないが
大人になって社会に出た今の状況で、
多くの人を相手にこの方法を出来るようになりたい、と言っているようなものです。

これは、とても難しく、抑えたい恐怖や不安は、無くなるどころか大きくなるばかりです。

解決に向けて

「人に緊張する」悩みを解決するには、
自分の傷ついた心(トラウマ)と向き合い、その傷を癒すことが必要です。

傷が言えていくと、恐怖や不安が緩み
自分自身の存在を肯定的に捉えられるようになり、安心感が増します。

そして、他人への恐怖も緩みます。

自分の気持ちや感覚を感じることや、人と関わることに対する恐怖や不安が緩むと、
自然に自分を表現したい欲求や、人への興味が増えてきます。

挨拶や雑談にこだわることなく、
自分が関わりたい人やつながりたい人と、
適切なコミュニケーションをとることが出来るようになっていきますよ。

では、また~。