こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピーという心理療法で、お悩み解決・自分の人生を取り戻すお手伝いをしています。
先日、高校生の息子の進路説明会資料を見ました。
その中に、「保護者の言葉をどう感じるか」というリクルートの調査結果がいくつか紹介されていました。
保護者の言葉:
「自分の好きなことをしなさい」
「自分でよく考えなさい」
「自分で決めなさい」 に対して
「自分で頑張ろうと思う」「やる気になる」「自分の将来を強く意識する」という前向きに捉える答えもありましたが
「もっとアドバイスが欲しい」
「自分で、と言われても難しい」
「一緒に考えて欲しい」
「どうしたらいいかわからない」など、不安を感じているような答えもありました。
高校生は、自分の将来について具体的に考える度合いが高まる時期なので、
悩んだり不安なことが表面化しやすいのだと思います。
子育ての悩み相談の中にも、最近は、小さな子どもに対してだけでなく
中高生または成人した子どもにを持つ親から
何も自分で決めてやろうとしない子ども、何でも頼ってくる子どもに対して
→イライラする、イヤになる、面倒臭い、不安だ、という声や
「主体性ある子どもに育てるには、どうしたらいいですか?」と質問されることがあります。
今回は、主体性ある子どもに育てる具体的方法についてと
そもそも主体性無い子どもに悩むのはどうしてか?という悩みの本質についてお話ししますね。
主体性とは?
主体性とは、自分の意思や判断に基づいて、責任を持って行動することです。
当然、結果についても自分が責任を負います。
例えば、明日は、朝いつもより早く出かけたい、というとき
「そのために、夜10時には寝て、朝5時には起きる。」
と自分で考えて、決めて、実際に行動することです。
主体性がある人は、自分の責任の下で自由に何事もできるので、結果がどうであれ、充実感や満足感が得られます。
それが、自己肯定感を高め、次のチャレンジにつながっていきます。
反対に、主体性が無い人は、常に誰かの意見や常識・マニュアルなどに縛られ、指示がなければ動けなくなってしまいます。
いつも頼る何かが必要なので、不自由です。
他責傾向で被害者意識が強く、不平不満、怒りを貯めやすいです。
子どもには、主体性を持って生きて欲しい!と願う親は多いものですね。
主体性を持つ子どもに育てる方法
主体性を持つ子どもに育てるために、次のことが必要です。
●子ども自身にチャレンジさせること
●繰り返しチャレンジさせること
●子どもが必要とするサポートをすること
人は、自分ひとりでは生きることもままならないような状態で産まれます。
その状態から、ある日突然、主体性を持つ人には、誰もなれません。
当たり前ですね
主体性を獲得するには、
始めは人を頼りながら
自分の意思や判断で行動し、その結果の責任を取ることを、何度も経験しなければいけない、ということです。
つまり、トライアル アンド エラー(trial and error)の繰り返し=試行錯誤することが主体性を育てていきます。
※責任をとることを、失敗を責められ嫌われること、謝罪させられること、自分の価値が無くなることと捉えている人が多いと感じますが、
うまくいっても失敗しても、その事実を受け止めて、その原因は?その対処はどうするか?次はどうしたらいいか?など自分で自由に考え、次に活かすことが、自分で責任と取るということです。
ですが、子どもなので、知らないことやできないことも、まだまだ多いですね。
言葉での理解よりも、感覚や見よう見まねで獲得するものが多い時期でもあります。
チャレンジを繰り返すには、「自分でやってみることは楽しい。やってみよう!」という興味ややる気も、必要です。
そこにこそ、親のできることがあります!
つまり
主体性ある子どもに育てる方法とは
親が主体性を持つお手本となったり、
適切な手伝いや見守りをすること です。
子どもはいろいろなことに、次々に興味を持ちますよね。
トライアル&エラーの機会はたくさんあるということです。
その興味と機会を活かして、子どものトライアル&エラーをサポートしてくださいね。
そうは言っても、それができない。
イライラする、不安になる。
だから、困る、悩む。 のですよね。わかります。
子どもが主体性を持つ人に変わってくれたらいいのに!と思っていませんか?
そのために、自分が教えてあげてるのに!とイライラしていませんか?
このままだとどうなるんだろう?と不安になっていませんか?
主体性のない子どもに悩む理由を見ていきましょう。
親に主体性を奪われた子ども
もし、あなたが、主体性のない子どもに悩む親ならば、
あなたは、自己肯定感が低く、自分に無力さや無価値感を感じたり、
自分の考えや行動に責任を持つことに恐怖を感じている
主体性のない人なのかもしれません。
このような人は、
幼少期に、自分の気持ちや考えを通して、決断や行動ができなかったと考えられます。
幼少期を思い出してみてくださいね。
・親が何でも先にしてしまっていた
・親が何でも指示や命令を出していた
・子どもの話や気持ちを聞いてくれない親だった
・親から見守ってもらえなかった
・失敗を怒られたり笑われたりした
・主体性のない親だった(世間や常識に囚われた人)
過干渉や過保護、放任など不適切な関わりや、主体性が無い親の関わりは、子どもの主体性を奪います。
◎自分で自由に考えることは怖い
◎自分で決めること、責任を持つことは怖い
◎自分のやりたいように行動することは怖い
◎失敗することは怖い
このように主体性を持つことには恐怖の感覚が伴うようになります。
あなたは、成長に伴い、主体性を持つ恐怖を避けつつ社会を生き抜くために、
知識や経験でカバーしたり、
言われたことをやっていればいい、と主体性をあきらめ、人を頼ったかも知れません。
けれど、子どもを持つ=親になることは、主体性を必要とすることの連続です。
親になって、自分の主体性が求められるとき
子どもの主体性の無さに触れたとき、
自分が主体性を持つ恐怖が、無意識に呼び起こされます。
そして、その自分の恐怖から逃れようとして
子どもに教えたり手伝ったり、誰かやマニュアルを頼ったりするのですが、
それは、自分の親の行動と、とても似ていて
子どもにお手本を示すことはできず、子どものトライアル&エラーの機会を奪います。
主体性を育てる機会を奪われた子どもは、主体性を無くして
ますます親を頼るようになっていきます。
これが、現状の悩みの原因です。
主体性を持つことへの恐怖は、自分の中にある感覚です。
目の前の子どもが主体性を持つように変わっても、無くなることはありません。
子どもを持つこと自体が、親としての「責任」を感じることとなり、常に子育てに不安や恐怖を感じているかもしれませんね。
子どもとの関わりを安心に変えていくために
まずは、自身の主体性を育て直すことから始めてみてはいかがでしょうか。
親自身が主体性を持つようになることは
子どもへのよいお手本やサポートにつながっていきますよ。
では、また~。