家族内フレネミーに傷つけられてきたあなたへ
「家族なのに、一緒にいると苦しかった」
「なぜか安心できず、いつも気を遣っていた」
「最初は応援されているのに、最後は傷つくことが多かった」
「愛されているはずなのに、家族の中に自分の居場所がないと感じていた」
心理セラピーを通して、そんな思いを抱えている方は少なくないと感じています。
親やきょうだいとの関係に今も苦しさが残っている方は
ぜひ読み進めてみてくださいね。

家族は本来
安心できる場所
守られる場所
ありのままの自分でいられる場所
であってほしいものです。
けれど
現実には、家族の中で繰り返し傷つき
生きづらさの土台がつくられてしまうことがあります。
その一つに、家族の中にフレネミー的な関係があったケースがあります。
フレネミーとは
「友人(friend)のようでいて、敵(enemy)のような存在」を意味する言葉です。
表面的には親しげでも、内側には嫉妬・競争・支配・見下しなどが含まれていたり
見えないところでは、悪口、嘘を言うなど、敵のように振る舞う関係です。
※家族は「友人」とは違いますが、同じような関わり方という面で
「家族内フレネミー」と呼ばせてもらいますね。
これが家族の中で起きると、傷つきはより深くなりやすいのです。
今日は、「家族内フレネミーに傷つけられてきた心」について書いてみますね。
家族内フレネミーとは?
家族内フレネミーは、露骨な虐待やいじめのように
わかりやすいものばかりではありません。
むしろ、周囲から見えにくく
また、本人も長く気づけないことが多いものです。

たとえば、次のような関わりです。
自分が一番に愛されたくて、子どもに嫉妬する親
普段は「いい親」をしているが
子どもが、配偶者(パートナー)、友人、恋人など
他者とのつながりを深めると
不機嫌になったり罪悪感を与えたり、愛情を競うような親です。
「親より他人が大事なの?」
「あなたのためにここまでしてきたのに」
「ママ(パパ)が一番あなたのことを想っているのよ」
こうした言葉や態度で、子どもの自立を妨げることもあります。
その他にも
子どもの若さ、可能性、人間関係、才能、幸せそうな姿に
親が無意識に嫉妬することがあります。
その結果
- 褒めるふりをしてけなす
- 自信を持つと水を差す
- 喜んでいると不機嫌になる
- 挑戦を応援せず不安を煽る
- 「自分の方がすごい」と子どもに勝とうとする
- 子どもの成果を親のものにしてしまう
といった形で現れることがあります。
子どもを思い通りにしたいが、責任は取らない/助けない親
「子どものことを思って」のように
何でも口出しや手出しをするけれど
子どもが本当に困ったときや、助けを求めると
「好きににしなさい」
「言うとおりにしないからそんなことになったんだ」
「あなたのせいでしょう」など
急に手を離す親もいます。
ダブルスタンダードな親
心理的に不安定・未熟で、意見をコロコロ変えるような親。
- 「自由にしていいよ」といいながら
子どもが自由にすると、怒ったり、罪悪感を感じさせる - 外ではいい顔を見せて、家ではいつも不機嫌で怒っている
- 「子どもたちみんな大事・大好き」と言いながら
子ども間に差別したり、誰かをのけ者にする
親の愛情を独占したいきょうだい(兄弟姉妹)
きょうだい間にもフレネミー的な人はいます。
親が未熟だったり不安定な場合
きょうだい間で、親の愛情を巡る競争が強くなり
- 足を引っ張る
- 嘘をつく
- 比較に巻き込む
- 一人だけを悪者にする
といった関係になることがあります。
なぜ傷付きが深くなるのか
家族は、幼い子どもにとって世界のすべてです。
逃げ場もなく、価値観も人間関係も、まず家族から学びます。
その家族が
- 安心できない
- 気を抜けない
- 信じられない
- 競争させられる
- 否定される
- 愛情が条件つきで与えられる
そんな場所だった場合、心の土台に大きな影響が残ります。
これは単なる「嫌な思い出」ではなく
愛着の傷つき、自己愛や自尊心の傷つきにつながることがあります。

・本来頼りたい相手が怖い
・近づきたいのに、近づくと傷つく
・信じたいのに信じられない
・安心したいのに不安しかない
この矛盾が、大人になってからの自己価値や対人関係にも影を落とします。
大人になって現れやすい影響
家族内フレネミーの影響は、成長後に次のような形で現れやすくなります。
- 人の好意を素直に受け取れない
- 褒められると裏がある気がする
- 人間関係で常に競争や比較を感じる
- 嫌な相手にも断れない
- 自分の幸せに罪悪感がある
- 関係が親密になるほど怖くなる
- 自己肯定感が低い
- 何をしても自信が持てない
- 疲れやすい
- 「愛されるには条件をクリアしないと!」という感覚がある
- 過剰な世話を焼いてしまう
- 人との程よい距離感がわからない
本人は「自分が弱いから」「性格の問題」と思いやすいのですが、そうとは限りません。
自分の心の土台や、安心して人と関わる土台が、傷ついてきたのです。
あなたが「ダメ」「弱い」からではありません。
回復の第一歩は「問題を正しく知ること」
家族のことは、当たり前すぎて違和感に気づきにくいものです。
「どこの家もこんなもの」
「親なんだから仕方ない」
「私が我慢すれば丸く収まる」
「自分がダメだから、仕方ない」
「親の言うことは正しい」
そうやって長年、自分の傷つきを後回しにしてきた方も多いでしょう。
自分の傷つきに気づきさえしていない人もいるかもしれません。
けれど
家族だからといって、傷つけていいわけではありません。
親だから成熟しているとも限りません。
きょうだいだから味方、同じとは限りません。
まずは
現実に何が起きていたのかを整理し
自分の感じてきた苦しさを認めることが大切です。
ここでお伝えしたいのは
問題を整理することは、家族を責めるためではありません。
ただ、あなたが受けてきた傷付きを見ないままでいい、ということもないのです。
傷ついた心は癒やしていける
家族との関係でできた傷は、家族の中だけでは解決しにくいものです。
たとえば
親に自分の傷付きを伝えても
「あの時は私だって一生懸命だった」
「今更そんなことを言っても仕方がない」
「お前が悪い」など
さらに傷つくこともよくあります。
また、幼い頃の傷つきに触れたくないという
無意識の自己防衛もあり、自分ひとりでも整理しにくいものです。
心理セラピーでは
愛着・自己否定・対人不安など根本から整えていくサポートをしています。

大人になってからでも
心の問題を整え、トラウマ、愛着など傷付きを癒やし
境界線を築いたり、自分を大切にしながら
安全な人間関係を経験し直すことで回復していくことは可能です。
「私のせいじゃなかった」
「もう競争しなくていい」
「安心できる関係を選んでいい」
「ありのままの私でここにいていい」
そう思えるようになると、生きづらさは少しずつ和らいでいきます。
もし、今も家族との関係に苦しさが残っているなら
それはあなたが弱いからや、ダメだからではありません。
長くひとりで頑張りすぎてきた心が
助けを必要としているサインかもしれません。
ひとりで抱え込まずに、必要な方はご相談くださいね。
◆関連記事
◎人が離れていく関係性についてはこちら
→【人間関係】人が離れていく原因はフレネミー化かも?人間関係を壊す心理と改善法
◎自分が無意識に同じパターンを繰り返していると感じる方へはこちら
→自分はフレネミーかもしれない?~特徴・心理・やめたい人への改善法~

