こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

今日は、子ども達が夢や目標を持てないのはどうしてなのか?
どうしたら、持つことができるのか?について心理的にお話しします。

その前に…

北九州キャリア教育研究会さんの『夢授業』に参加させていただいたご報告を。

”子ども達が明るい未来を思い描けるように”という思いで、小中高校で職業人との関わりを持つイベントを年間70~80校で開かれています。

今回、近くの小学校での開催(対象は6年生)を知り、初めて参加させていただきました。

私は、「心理セラピスト」として、
悩んでいるクライアントさんが、悩みを解決できるようにお手伝いしてるという仕事のことや
『これから迎える思春期、反抗期は、自分の世界が広がって、いろいろな悩みが出てくる時期だけど、成長して自立へ向かう大切な時期なんだよ。悩みができたときには、一人で悩まないでお友達や家族などに話してみてね。』と話ました。

「今は悩んだときには友達や家族に話す」という子ども達が多くいて安心しました。
困ったときに人に話したり、人を頼ることは、悩みの整理や解決に向かうためにとても大切ですね。

自分一人でどうにかしなければ!と抱え込んで、頑張って頑張って、、、
体も心も倒れてしまう。
その前に、病院だけじゃなく、自分に合った心理セラピーを利用するという方法もあるんだよ、と伝えました。

子ども達は、事前に職業について調べて準備していて、心理セラピストって何?と興味を持って「きっかけは?」「大変なことは?」「やりがいは?」などたくさん質問されました。

子ども達は熱心でしたし、私もお話を聞きたい!と思うくらいいろいろな職業の方がいらして、楽しい授業でした。
参加させていただき、ありがとうございました(*^_^*)。

さて、報告が長くなりましたが、今日のテーマです。

先ほどの授業で子ども達と話す中で、「将来なりたいもの、夢はある?」と聞いたら、「あるよ!〇〇」と答える子もいれば、「ない」「わからない」と首をかしげる子もいました。

恥ずかしくて言えないということも、もちろんあるでしょう。

けれど、これから前途洋々なはずの若者や子ども達が、夢や目標を持てない、やる気が出ないということも多く聞きますね。

自分の子どもが、目標を持てず、毎日漠然と消極的に過ごしていることに不安を持つ親達もいます。

夢や目標を持たなければいけないということではありませんが、持てないとなると、自分で自分の人生を思い描き歩みたいと思っても、進めない、遠回りということになるのではないでしょうか。

例えれば、カーナビに目的地を設定しなければ、何も案内が始まらない、どこへも行けない、ようなものです。

夢や目標を持つことができないのはどうしてでしょう?
どうしたら、子ども達は自分の目標を持って、それを目指していけるようになるのでしょうか。

夢や目標を持てない子ども達

子ども達が、夢や目標が持てないのは、次のような理由があるでしょう。

・失敗や達成できないことが恥ずかしい、怖い
・今を生きるのに精一杯で先のことは考えられない
・お手本がない
・自分で選べない
・誰かに否定される恐怖がある

多くの場合、夢や目標を持つ前に、持たない理由を考えて持たない方を選んでしまうのです。

本人も迷って困っているかもしれませんが、不安や恐怖の妄想を膨らませて選ばないでいることには、メリットが隠れているのです。
・そこに留まっていられる(行動しなくていい)
・誰かが決めてくれる(決断しなくていい)
・自分で責任を持たなくていい
・傷つかないでいられる

つまり、夢や目標を持たないのは、手放し難いメリットがあって、持っても仕方がない・どうせ叶うはずがないから持たないという回避的な理由だったり、自分で決めることができないという誰かに依存した理由です。

何事もチャレンジしない人生になる

私たちは、目標という言葉も知らない赤ちゃんの頃から、興味やしたいことにあふれています。
興味を持って、チャレンジして、失敗して、またやって……

親が、子どもにとって安心して頼れる場所(安全基地)となれば、子どもはチャレンジや失敗を過剰に怖れること無く、自分の欲求を満たそうと自由に動けます。

ですが、親の関わり方で子どもの反応は変わってきます。
親自身が不安が強くて、子どもに自由にチャレンジをさせず、「~しなさい」「~してはダメ」「あなたには無理よ」と過保護・過干渉な場合
→ 「親のいうことを聞いていればいい」と親の支配を受け入れ頼りにして、自分で決めることが出来なくなります(共依存)

子どもへの興味が薄く、見守ったり応援することが無い、できないと怒ったりバカにしたりけなす、できても認めなかったりした場合
→ 結果を重視し、失敗を恐れ、どうせ失敗するから目標は持たない・チャレンジしないことを選ぶようになります。(回避タイプ)

どちらも、親自身が不安定で、子どもへの関わり方が不安定で一方的なため、安全基地の役割を果たせず、子どもは安心感を持てません。

安心感が無いと言うことは、世界は不安だらけ、自分で立っていられない恐怖が常にあるということになるのです。
だから、夢や目標という未知の世界に踏み出していけなくなるのです。

そして、このように安心感が無く、夢や目標がないという人ほど、
夢や目標とは、人生を決めるような大きなこと、それに向かって突き進むようなもの、選び直してはいけないもの、というイメージを持っています。

そのため、大きな目標を立て、覚悟を決めてチャレンジするのですが、これまで何も経験を積んでいないので、いきなり十分な結果が得られることはあまりありませんよね。
すると、「結局ダメだった。やっぱり夢や目標なんて持たない方がいい」と自分の信念を強化していくのです。

けれど、

逆上がりが出来るようになりたい
早く走れるようになりたい
今日は片付けをしよう
〇〇が欲しい
〇〇へ行きたい

そういうちょっとしたことや短いスパンでのことも、夢や目標と言ってもいいのです。
目標設定しないことには、そこに向けての行動は出来ず、進んでいけません。
近づけないのです。

自分の人生が、無気力にさまよい続けるものになってしまうかもしれません。

成長していく過程で、何かにつまずいたとき、立ち直ることが出来なくて『ひきこもり』になってしまうことにも、親子共依存や回避タイプという理由があります。

さて、「不安定な親」という表現を見ても、多くの親は自分の事とは思わないでしょうね。

一例ですが、不安定な親とは、、、

自分と子どもを同一視したり、子どもを自分の所有物と見なしたりして、

自分の不安を隠しながら子どもの将来を過剰に心配したり、自分の価値観を押し付けて思い通りにしようとする親。

「子どものために」という愛情に見せかけて、自分の承認欲求を満たそうとする親。

そういうことを、無意識にしていませんか?

具体的にできること

ーー子どもが夢や目標を持つために親ができることーー
子どもへの働きかけよりも、親自身が安定する方が、遠回りのようで、実は確実な方法なのです。
〇心理セラピーで親自身が親との関わりを見直し、自分に安心の土台を築き直す
〇自分と子どもとの境界線を意識する
〇自分の人生を大切にして、夢や目標を持つ
ーー自分が夢や目標を持って進むために出来ることーー
〇心理セラピーで親との関わりを見直し、自分に安心の土台を築き直す
〇大きな目標を持ってもいいが、それに向かう小さな目標を立てて、積み上げていくことを大切にする
〇出来たことややったことを自分で認める
〇失敗しても気にしすぎない
〇途中で夢や目標の変更があってもいいと思う
〇経験が無いことは怖くて当然なので、一つずつチャレンジを繰り返す

夢や目標は、「人に言った方がいい」「言わない方がいい」と両方の話があるようですね。

私は、どちらでもいいと思いますが、、、
夢や目標を持つことが怖かった私自身が、今は、夢や目標に向かうときには、たった一人でやるよりも、周りの人と関わりを持ちながらの方が、ずっと大きな力になり、進むスピードも速いと感じています。
だから、誰かと一緒に、や、誰かに宣言することをおすすめしますよ!

冒頭で報告した今回の『夢授業』も、保護者さんが、ぜひ子ども達に体験させたいと思ったことがきっかけで、校長先生やPTAへ働きかけ、多くの方へ熱意が伝わって開催に漕ぎ着けたのだそうです。

最後に、『夢授業』に携わる落水さんが、子ども達に話されたことを紹介します。
落水さんは、6年前にPLS(原発性側索硬化症)という難病(足や手が動かなくなっていき、言葉も話せなくなり寝たきりになる病気)にかかったそうです。

。。。。。。。。。。
病気になってから、以前よりもたくさん幸せに気づくことがあって、今、とても幸せ。

チャレンジして、失敗して、学んで、チャレンジして…
階段を上っていく
チャレンジっていいことしかない!
チャレンジっていいね!

これからも人生を楽しんでいくよ
。。。。。。。。。。(一部を要約させてもらいました)

自分の世界を広げて、充実させていくのは自分次第ですよ。

では、また~。
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