こんにちは。
福岡・北九州の心理セラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピーという心理療法で、お悩み解決・自分の人生を取り戻すお手伝いをしています。
秋晴れで気持ちがいいのですが、急に秋らしさが増して涼しくなりました。
慌てて上着を出したり、温かい布団の準備をしています。
そして、秋といえば、野菜や果物!
サツマイモを買ったので、熱々ほくほくの焼き芋を楽しみたいと思います。
今日のテーマは、『理想の母親』になろうとする母親です。
理想の母親になること、いいじゃないか、何が問題なんだ?と思うかもしれません。
けれど、これは、母親自身を苦しめ追い詰めることや、さらに、その子どもを傷つけ苦しめることにもなります。
私自身を振り返ったときも、セラピーの現場でも
『理想の母親』像を追い求める母親の影響の大きさを感じています。
どうして『理想の母親』像を追い求めるのか?
そのことが親子関係や子ども自身にどう影響するのか?についてお話ししますね。
(※今回は「母親」としていますが、子どもには、関わる人みんなの影響がありますので、「母親」は父親や祖父母でも当てはまりますよ)
イライラと落ち込みを繰り返す子育て
私には、子育てでイライラと落ち込みを繰り返して、とても苦しんでいた時期がありました。
毎日毎日、何度も何度も、子どもに
「~しなさい」
「~してはダメ!」
「何度言ったらわかるの!」と命令や指示を出して
思い通りにならずに怒りがヒートアップしては
「怒りすぎた」「なんてダメな母親だ」と自分を責めて落ち込むのに
子どもを見ては、また、怒る
イライラ、落ち込み、イライラ、落ち込み、、、
という負のスパイラルから出られないでいました。
似たようなこと、あなた自身、またはあなたの母親に思い当たりませんか?
私は、母親とは…、子育てとは…、子どもとは…、
「こうあるべきものだ」「~はずだ」という理想の姿を持っていたのです。
それが、思い通りにならないので、イライラして、落ち込んで、ということを繰り返していたのです。
『理想の母親』像を追い求める理由
母親が『理想の母親』像を追い求めるには、大きく2つの理由があります。
1つ目は、
母親自身の無価値感、劣等感、罪悪感や孤独感を埋めるためです。
母親は根底で自己否定をしていて、「自分」というものが無く、いつも不安を感じています。
2つ目は、
母親が無条件に子どもを愛おしい、大切と感じられない
人との安定したつながりがわからない【不安定な愛着スタイル】であることです。
(※愛着とは人と愛情でつながる絆を育む力や、絆そのもののことです)
この2つに当てはまる母親は、
様々な心理的問題を抱えて
誰かや世間がいいと言う『理想の母親』のようになれば、
認められる、褒められる、許されるはずだ。
そうしたら、自分は生きていていい、ここにいていい、と満たされ安心できるはず!
と無意識に信じています。
そして、「理想の母親」になれないとき、自己否定が強まりますが
その自分を感じたくないので、
もっと子どもを思い通りにコントロールしようとして、
どんどん怒り方が激しさを増し
さらに落ち込むことを繰り返すのです。
つまり
『理想の母親』になろうとする母親は、
子どもを母親の期待(安心したい、満たされたい)に応える『理想の子』にしたいのです。
このような親子関係は、母親が子どもに心理的お世話をしてもらう、
いわゆる「親子の役割逆転」です。
また、母親と子どもが互いの存在に価値を見出し合って、
依存と支配をし合う「共依存」でもあります。
この問題は、母親の苦悩だけにとどまらず
子どもに影響が及ぶのが、大きな問題です。
「親子の役割逆転」「共依存」関係で育った子どもは、
母親から無条件の愛情や安心をもらえません。
トラウマや、不安定な愛着で不安を抱えながら
自分を押し殺して、母親のために生きる人生になります。
自分がないから、人に認められようとして「理想の人間」を目指す。
このまま大人になって子どもを持てば、
『理想の母親』像を追い求める親になる、ということです。
つまり、
母親から子どもへ、同じ問題が引き継がれることになります(世代間連鎖)。
最初、私がそうであったように、子育てに悩む多くの方は
子どもが悪い、子どもが言うことを聞くようになったらいい、など
子どもが問題であるかのように悩みますが、
本当の問題は自分の中にあります。
自分の無意識にある問題に気づいて、自分の問題を解決していくことが大切です。
解決はできるので、安心してくださいね。
解決のために
「理想の母親」になろうとする母親は、自分自身が親から
愛情をかけてもらえない
甘えさせてもらえない
助けてもらえない など
人とつながれないで心に傷を負いました。
自己否定や孤独感、不安を抱えたまま親になり、
自分の子どもにどう接したらいいのかわからなくて悩み
「理想の母親」になれなくて自分を責めて、さらに苦しんでいます。
幼い頃からずっと、不安、恐怖、さみしさ、怒りを感じていたはずです。
本人は、それが日常だったので、普通、当たり前、仕方ないと思っていたりしますが、
本当は、とても傷ついていたのです。
だから
まず、幼少期に沢山傷ついていた自分を、受け入れて、癒していくことが必要です。
自分の中に安心や安全の感覚を育てながら、自分の中にある感覚や思い込みを変えていくことが大切です。
自分と向き合うのは、恐怖や痛みを感じることもあり、
時間がかかるかも知れませんが、とても大切なことです。
自分を責めても、子どもを責めても、問題は解決しません。
自分自身の安心や安定のために
そして、子どもと良い関係を築くために
じっくりと自分と向き合い、根本から問題解決することをおすすめします。
リトリーブサイコセラピーは、あなたが「自分」を取り戻し、自分の人生を歩んでいくお手伝いをするセラピーです。
では、また~。