こんにちは。
北九州の心理セラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピー®という心理療法で「あなたが本当に望む自分に戻る」お手伝いをしています。
今日のテーマは、『いつまでの自分の家庭を持てない』です。
彼女の不満
ある女性の話です。
彼女は結婚10年、二人の子どもがいます。
専業主婦として家に居て、家事・子育てに毎日追われています。
優しい夫、片付いた部屋、おいしい食事、かわいい子供たち。
明るく、楽しく、幸せそう!
なのですが、
彼女は、会えばいつも言うのです。愚痴や家族の悪口を。
「掃除、洗濯、食事…いつも忙しい。
私は、好きじゃないし、したくもない。
でも、そうするものでしょう?!
だから、やってあげてるのに、夫は何も協力してくれない。
子どもたちは、ちっとも言うことをきかない!
どうして、わたしばっかり!!」
…
そうしなければいけないものだから、そうしているだけ。
夫が、……してくれたら。
子どもが、……だったら。
こんなにやってあげてるのに。
彼女は、不満ループにどっぷりはまっていて、抜け出せないのです。
これは、ある一人の女性ということではなくて、私が出会った複数の人の傾向です。
永遠のように続く愚痴と不満の中で、彼女が自分の思いを言ったのはどれだけあるでしょう?
「私は、したくない。」
たったこれだけです。
あとは、「夫が…」「子どもが…」と相手が変わって欲しいということと
やってあげてるのに、してもらえない自分は、被害者でかわいそうでしょ?!というアピールだけ!
「自分は、こうしたい。」という「自分は」を主語にした話がないのです。
そして、「そうするもの」というのも、一体、誰を、何を見てそう思い込んでいるのでしょう?
おそらく、自分なりのやり方ではなく、自分が幼いころの母を見て「そうするもの」と学んだり、妻とは…母とは…という世間の価値観からそのように思い込んだのでしょう。
親という着ぐるみを着ている
小さな子供にとって、『親が、全て! 自分=親』っていうくらい、親が言うこと、やること、表情、雰囲気など、絶対的な影響力がある。
子どもは、小さいころから、親に繰り返し呪文のように言われたこと、親がやっていたことを、疑うことなく
そのまま【鵜呑み】(=丸のまま飲み込むこと)してしまう。
また、親(特に母親)との共依存関係にあると、自分の考えや意見を持つことができなくなるため、やはり【鵜呑み】の状態になる。
小さいころの「親」という指標が、大きくなると「人というのもは」「世間一般的には」「普通は」「常識」という風な主語で語られるものに広がる。
これは、「親という着ぐるみ」の中に入っている自分が、自分そのものだと信じているようなものだ。
小さいころは、そのままそれを信じてやっていくことが、ぴったりと安心で居心地がいい。
もし、小さい頃に親という着ぐるみを着ることを拒んだら(親の意に添わないでいたら)、きっと怒られたり、見放されたりして、とても怖い目にあっていただろう。
だけど、自分が大きくなったらどうだろう?
「自分の形」とは違うものの中に入り続ける違和感、窮屈さが出てきて当然。
なのに、馴染み過ぎていて、それに安心を感じているため、その着ぐるみから出る、脱ぎ捨てるという選択ができないまま、心の中で違和感を感じながら、葛藤が続く。
大人なのに、中身は子どものままで、【鵜呑み】したものに、違和感や不快感があるのに、吐き出せずに苦しみ続けている。
この女性も、「自分が」したいことがわからず、彼女の母がしていた「そうするもの」から、抜け出せない苦しさや不快感を無意識に感じているから、それを愚痴や不満という形で吐き出している。
「今」の家族を大切に
生物は、命をつないでいくもの
という自然の摂理からみても、人も次の世代へとつなぐのが自然。
だとすれば、大切にするのは、実家の親の「そういうもの」よりも、今の家庭の「そういうもの」を夫婦二人で作っていくことなのでは?
「夫が」「子どもが」あれをやってくれない、こうしてくれないと言うのは、相手を自分の思い通りにコントロールしたいということ。
夫婦で作っていくには、「私は~~したい。私は~~とおもうよ。あなたはどう思う?」という自他尊重の姿勢が必要。
(そもそも、『自分が大切』という感覚がわからないということが問題なのだけど…)
「私ってかわいそうでしょ」というアピールは、言い換えれば、「相手が悪いのよ」と言っているもの。
その「かわいそうでしょ」の立場のままでアピールし続ければ、「大変ね」「かわいそうね」って誰かに言ってもらえるし、自分に目を向けることもなく、自分は何も変わらなくていい(相手を変えたい)。
〇自分の家に居るより、実家の方が居心地がいい。
〇自分の家族より、親のことが気になる。
〇夫と話し合って物事を決めるより、親の助言に従う。
〇いつも、不平不満を感じている。
〇親には逆らえない。
〇自分が本当にしたいことがわからない。
もう、あなたは大人です。
自分で責任を持ち、選ぶことができますよ。
いつまでも、苦しみながら親という着ぐるみを着続けますか?
「自分は」という考え方や在り方は【自分軸】ですが、親という指標や、「夫が」「子どもが」というのは、【他人軸】です。
自分の人生を心地よく、楽に、責任を持って生きるためには、軸は、自分にあることが必要です。
自分の家庭を大切にするために、【自分】について、もう少し知ることが必要な時かもしれませんね。
そうすることで、この先、自分が心地よく、大切だと思える家族を築いていけるようになりますよ。
では、また~。
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