「私、頭が悪いんです。
仕事がなかなか覚えられず、ミスしてしまいます。
考えようとするんですが、頭が真っ白になってしまいます。
本を読んでも、何回読んでもなかなか理解できないんです。」

仕事でいつも叱られてしまうことに困っている方がいます。

本当に彼女は、「頭が悪い」のでしょうか。

こころの奥に、本人も気づいてない思いが眠っていたのです。

 

こんにちは。
福岡・北九州の心理セラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピー®という心理療法で「あなたが本当に望む自分に戻る」お手伝いをしています。

テレビから、洪水や山崩れの映像が流れています。
今日は、北九州も朝から雨がひどくなったり弱くなったりしながら降り続いてます。

子どもの頃から頭が悪かった

『頭がいい』とは、どういうことでしょうか。

もちろん、IQ(知能指数)、中学校以上の教育での、成績評価、順位という

数値で計るものもあるでしょう。

だけど、

素早く的確に面白いツッコミや返しをする芸人さん
周りの人の意見を聞きながらまとめ上げる人
計算が早い人、漢字が得意な人、本のことならいろいろ知ってるあの人
ゲームでの先を読む力がある人、いろいろな角度から物事を判断できる人
豊富な発想力を持つ人、雑学に詳しい人

などなど、
数値や順番では見えない「頭がいい」人は、たくさんいるのではないでしょうか?

 

「頭がいい」と思う場面はたくさんあるはずなのに、「私は頭が悪い」と

自分で自分を判断してしまうのは、どうしてなのでしょうか?

 

冒頭の彼女は、仕事で何度も注意され、努力しているつもりですが、
うまくいかず、困っているのです。

「頭が悪い、わからない」と思う時の気持ちを聞いていくと

焦ったり、困ったりする他に、

(どうせ、私にはわかるはずがない)

(誰かに聞いて、教えてもらわなくちゃ)

(自分がとても小さくなってしまう感覚)を感じるとのことでした。

 

このように、自分にはわかるはずがない、と自分を低く見て、

自分の頭で考えることをあきらめ、放棄しています。

そして、そんな自分は消えてなくなってしまう存在だと思っています。

自分で考えることを放棄した

自分で考えることを放棄した人は、幼い頃の家族パターンがあります。

・できないと怒られたが、頑張ってできても、ほめてもらえなかった
・出来のいい他のきょうだいや友達と比べられた
・親にしっかりかまってもらったことがない
・「お前はバカだ」と言われ続けた
・「あなたにはわからないでしょ」といつも先に答えを用意されたいた
・親がとても支配的で、自分の考えは否定された
・自分で決めたことで失敗し、迷惑をかけたことがある
・親が学歴に対して劣等感、コンプレックスがある

 

◎いつもあれこれと指示を出し、キチンとすることを求める親。
あるお母さんは、「あなたはバカね~」が口ぐせで、勉強のできるお兄ちゃんをかわいがります。
娘が頑張って何かができても、「そのくらいできて当たり前」と言います。

あるお父さんは、例え100点を取っても「いい気になるな」と言い、
98点なら「どうしてできないんだ」と責め立てます。

これでは、子どもは自尊心は傷つき、自信はなくなり
「どんなに頑張っても、認めてもらえなから、もうやめた」
「私はバカだから、いつもダメだ」と決めてしまうでしょう。

◎勉強ができないと怒る、だけど、できても嫌がる親
ひとりの親が反対の態度を取る場合もあり、
父親と母親で反対の態度を取る場合もあります。

例えば、お父さんは、とても厳しく、勉強しなかったり、成績が悪いとひどく怒ります。
でも、お母さんは、子どもが「見て!○〇できたよ」と見せに行くと嫌そうな顔をしたり、
「今、忙しいから」と言って無視する。

大切な親から反対の態度を取られては、
子どもは、どっちも選ぶことができず、混乱してしまいます。
(このように、どちらもに縛られて身動き取れないことをダブルバインドといい、
自分で自分の人生を選べない原因になっていることが多いです)

 

このようなことが日常的に続いていると…

・自分で考えたり、判断する機会を奪われ、
考えることがどういうことかわからない、怖い

・もし、自分で考えて行動した結果が失敗したら、
その責任を取らなくてはいけなくなるのが怖い

・親の劣等感を刺激すれば機嫌が悪くなるから、この家には居られない
または、親を追い越してしまっては親はかわいそう

 

このように、低い自己重要感、劣等感、罪悪感、恐怖を持ち

「私は頭が悪い」と思い込みます。

 

「私は頭が悪い」ということに、困りながらも、
こころの奥には、次のようなメリットがあるのです。

・自分で考えなくていい
・自分で決めなくていい(責任を取らなくていい)
・親元に居られる
・親に面倒をみてもらえる(精神的な)
・攻撃されない

メリットがあるから、「頭が悪い」という思い込みを捨てられないのですが、

「自分で自由に考えられない」というのは、大人として問題が出てきますよね。

言われたことをやるだけならいいでしょうが、

自由な発想が必要な場合は??

自分で考えて決定する立場になったら??

たくさんのことを自分で順番を決めてやっていくには??

臨機応変な判断が必要な場合は??

どうなるでしょう?

 

自分では何も考えられない

自分で何も決められない

とても困りますね。

 

 

これは、子どもの頃の知りたい、できるようになりたい、という自然な

欲求である『成長』につまづいていることでもあります。

大人になっても、つまづいた『成長』の段階を取り戻すことはできるのです。

 

今から取り戻す

やる気が足りないのかと、気持ちを上げる方法を見つけたり、

勉強法をあれこれ試したりすることに、時間とお金をかけるよりも

「私は頭が悪い」という思い込みを、安全に取り除いた方が

ずっと、無理がないと思います。

〇目で追うばかりだった本の内容が、頭に入るようになった

〇自分で考えてみることが、苦痛ではなくなった

〇勉強するおもしろさが、少しわかるようになった

〇視野が広くなった

などの感想をいただいています。

 

 

あなたは、「頭が悪い」のではなく、

「自分で考える」ことをあきらめ、放棄しているのかもしれませんね。

 

 

では、また~。