こんにちは。
福岡・北九州のリトリーブサイコセラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。

緊急事態宣言中の大型連休ですからね。
GWとは言うものの、ずっと休みで、日にちや曜日の感覚がすっかり鈍っています。

緊急事態宣言の延長も決まりましたね。
いつまで?という不安やイライラもあるとは思いますが、まだまだ自粛に努めましょう!

 

家に居るので、この機会に家の片付けをした。大掃除をした。
というSNSの投稿を目にしますね。
フリマサイトへの出品も増えているそうですよ。

さて、あなたは、片付けようと思っても片付けられない人ではありませんか?

片付かない部屋を見ては、「明日こそはやるぞ!」と決意して、またそのまま…
片付けられないダメな自分を感じて落ち込んだり、責めたり、焦ったりしていませんか?

家族など同居人が片付けないのを見ては、イライラしていませんか?

 

「片付けられない」というと、大人の発達障害が話題になったこともありますね。
『自分も発達障害かもしれない。だから仕方が無いよね。』と思っている人もいるかもしれません。

 

けれど、片付けられない悩みには、心理的な問題が関係していることが大いにあるということを知ってもらいたいと思うのです。

なぜなら、心理的要素は、解決することができるからです。
原因を知り、解決することで、片付けたいのに片付かない悩みやイライラから解放されますよ。

スッキリ気持ちよく過ごしたいと思いませんか?

具体的に、片付けに取りかかりやすくする3つの方法も書いていますので、最後まで読んでみてくださいね。

片付けは何のためにする?

まず、最初に
あなたは、何のために片付けたいと思いますか?

1⃣ 誰かに怒られないため
2⃣ 片付けなければいけないと思っているから
3⃣ スッキリと心地良い空間で過ごすため

片付けられない悩みを相談に来る人は、
最初は、3⃣の理由を挙げ、ただ片付かない部屋や、片付けられない自分や家族にイライラしていたり、責めたり、がっかりしています。

詳しくお話を聞いていくと、それだけでなく、1⃣の同居人や親から怒られる・責められるような感覚があることや、2⃣そういうものだ、という思い込みがあるとわかります。

あなたもそうではないですか?

また、3⃣の理由は思いもしなかった、という人もいます。

心理的な要素

自分の意思がなく怖い感覚に縛られている

1⃣、2⃣に関しては、自分が本心から片付けたいと思っているわけではありませんね。

それは、やる気が起きないのもうなずけます。当然ですね。

けれど、怒られたくもない。

そこで、最初の感覚が重要なヒントです。

片付けできないダメな自分を責める=罪悪感

●自分を責めていれば(前もって自分を自分で怒っていれば)、誰かにひどく怒られたときのショックや怖さが薄れる。

そして、
●言い訳ができるのです。
「今、やろうと思っていたのに、、、」

子どもが良く言いそうな台詞だと思いませんか?

 

そうなんです。
心の中は、子どもなんです。

自分が片付けたいと思っているわけではなく、
誰かに怒られると嫌だから、怖いから、、、
⇒ 片付けなければいけない

いつも、責められる、追われて焦る感覚が、子どもの頃からあるのではないでしょうか。

その感覚を自分に味合わせる者に、逆らいたい、反発したいと思うこともあるでしょう。

 

子どもにとって影響力が強い人との関わりで感じた感覚は強く心に刻まれるので、
誰かとは、親であることがほとんどです。

親の言動や家族の状態に思い当たりませんか?
・言うことを聞かないとひどく怒る親だった
・口癖のように「片付けなさい」と言っていた
・親が家の中をキレイに保つことに一生懸命だった
・親が片付けるのは女性の役目だと思っている
・家の中は片付けができていなかった
・家族がバラバラだったり、ギスギスしていた

 

このような親に育てられ、親の言うことを守ることが、第一優先になるということは、自分の意思は後回しや無視されることになります。

親に怒られる、嫌われる、、、それは怖い
でも、抑えられ、我慢させられる、、、それも嫌だ
どちらを選んでも嫌な感覚しか無い(ダブルバインド)

子どもの時は、
怖さを避けたい気持ちの方が上回っていた
片付ければ褒められてうれしくて安心した
⇒ イヤイヤながら片付けていた

または、親が怒りながら勝手に片付けていたのかもしれませんね。

どちらにしても、自分の片付けたい気持ちは無いまま、片付け=嫌な感覚という図式ができました。

 

そして、その感覚を心が覚えたまま大人になって

片付けなければいけないとは思う
片付けたいわけでは無い
怒られる、嫌われる怖い感覚
反発したい気持ち

これらがグルグルと渦巻いている状態、というわけです。

片付けない家族を見ても、同じような感覚を自分の中に思い起こしてしまいます。

片付けられない悩みを持つ人の中には、どうしたらいいのかわからないという人がいますね。
何を捨てたらいいのか、どこにしまえばいいのか、、、

このような人も同じです。

親の言うこと、やることが優先されて
自分の気持ちを受け止めてもらったことが無い
自分のやりたいことをさせてもらったことが無い

⇒ 自分の好きや嫌いの気持ちで物事を選択したことが無くて怖い

片付けには、今ある物を捨てるのか・残すのか・どこにしまうのかなど、決めなければ進まないことばかりですよね。
進まないとなると、余計に片付ける前から憂鬱になってしまいます。

 

そして、このような人は、片付ける以前に、何かを買う・手に入れる時点から、自分の好きで選んでいないでしょう。

だから、人に貰ったから、高かったから、いつか使うかもしれないから、、、など
要る・要らない、好き・嫌いという自分の判断ができずに、物が増えてあふれてしまう原因になります。

心地良い空間に安心して居る感覚がわからない

自分の気持ちが持てない他に、心理的要素にもう一つ大事なものがあります。

それは、安心で心地良いという感覚です。

 

私たちは、生まれてすぐから、親と安心と安全の感覚を得られる関わりがあることで、愛着ホルモンであるオキシトシンが放出され、安心安全の感覚や、親との安定した愛着の絆を育みます。

自分自身の存在に安心感があり、人と関わることや世間に対しても過剰な不安や恐怖を感じずに関わりを持つことが出来るようになります。

安心、心地良い、という感覚を身に付けることは、生きることや人と関わることへの不安やストレスを軽減させてくれます。

 

先程書いたような言動をする親や家庭環境で育てられた場合、不安定な愛着形成となります。

そして、生きること、人と関わるに不安やストレスを感じやすくなります。

いつも、心にぽっかり穴が空いているような感覚・ソワソワと周りの様子に気を配る感覚・何が起きてもいいように緊張している感覚に慣れていると言ったらわかりやすいかもしれません。

 

安心や心地良い感覚を知らず、人と関わることにも問題があり、不安やストレス、心の穴にさみしさや苦痛・緊張を感じる場合、

自分の周りにものをたくさん置くことで、それらが埋められたかのような、薄められたような感覚を得ようする人がいます。

例えば、
ゴミ屋敷、汚部屋と呼ばれるような環境で暮らす人が、話題となることがありますね。
近所の人や役所の人の説得、行政執行などがなされても、しばらくすると元に戻ることも報道されたりします。

それは、ただ片付けられないということが問題なのでは無くて、心地良い安心・安全の感覚が乏しく、人との安定して関わることができないこと、つまり不安定な愛着形成が、根本の問題に潜んでいるからです。

この問題を解決しない限り、誰かが注意しても、代わりに片付けたとしても、繰り返されてしまいます。

 

ストレス無く片付けをするためにできる3つのこと

根本からの解決には、安定した愛着を築き直すことが必要です。

不安定な愛着は、様々な生きづらさにつながっているので、じっくりと自分と向き合い、安心して人を頼りながら再形成することをおすすめします。

その上で、具体的に行動して行く方法(メソッド)を3つご紹介します

 

1.自分の好きを大切にする

自分の気持ちを大切にして、何かを決めることに慣れていないので、少しずつ自分の気持ちを大切にする練習をしていく。

こんまりさんこと、近藤麻理恵さんが推奨している「ときめき片付け」を参考にしてやってみるといいかもしれません。
物を「ときめくかときめかないか」で取捨選択する方法です。

少しずつでもいいので、自分と対話して、自分の気持ちを大切にしていくといいですね。

2.小さい範囲から始める

不安定な愛着の人は、早く、完璧に、を求めがちです。
それを求めると、早く、完璧にできなければやらない、ということを選んでしまいます。

小さな範囲だと、取りかかりやすくなりますよ。

3.片付いたところに身を置いて心地よさを感じる

片付けができたところを見たり、そこに居る自分の『スッキリして心地良い』感覚を感じてみましょう。
片付けできた自分に『できた!』という実感を感じることも大切です。

 

これらは、自分のものを片付けることで、自分がスッキリ心地良く過ごすためのことです。

人には人の気持ちがあり、心地よさがあります。
同居の家族の持ち物を、当人の気持ちを無視して片付けることは、する必要はありませんね。

共同スペースは、話し合うこと(人と関わること)で解決していくのがいいと思います。
自分が心地良く暮らしていくようになると、自然と同居人も心地よさを求めるようになることもありますよ。

まとめ

大人の発達障害が話題になり、自分に当てはまると思う人も多いとは思いますが、発達障害は、脳の障害と言われています。
小さい頃からどうしても苦手というものであることがほとんどです。
解決はできなくても、大人になるにつれて自分なりの片付け・散らかさない方法を身に付けることもあります。

・実家にいたときはできていた(イヤイヤながらでも)けど、一人暮らしになってできなくなった
・他の部屋はできるけど、自分の部屋はできない
などは当てはまらないと言えるでしょう。
(詳しくは、発達障害の本などをご覧くださいね)

愛着が安定してくると、苦手だった片付けが嫌では無くなった、部屋が散らからなくなった、というクライアントさんに出会います。

 

片付けは、自分の生活空間を気持ちよくするためのものです。
自分が心地良く過ごすためのものです。

それが、実感できない心理的な問題には、心理セラピーが役に立てると思います。
片付けできない悩みも、根っこには心理的な大きな問題があることがわかっていただけたと思います。

一人で、イヤな気持ちを持ち続けたり、イライラを家族にぶつけ続けたりせずに、ご相談くださいね。

 

それから、
心地良いと感じることや、実際に動いてみることの積み重ねです。
積み重ねていくと、散らかさない、不必要な物を増やさないようにもなってくるので、片付けることが負担では無くなっていきますよ。

 

ぜひ、自分が安心して心地良く過ごすために、トライしてみてくださいね。

 

では、また~。