心理セラピーの現場で、じっくりとお話を伺っていると
「もう諦めています」
「親はもう関係ありません」
そんな言葉を耳にすることがあります。

「もう諦めた。」
そう口にするとき
本当に気持ちが整理できていることもあれば

本当は諦めきれていないのに
「どう頑張っても得られない」
「これ以上期待すると苦しくなる」
「得られなかったときのつらさに触れたくない」
と感じて

自分の心を守るために
「諦めたこと」にしている場合もあります。

「諦める」と「諦めたことにする」の違い

特に
幼い頃に
「親から愛されたかった。」
「親に認めてほしかった。」
「親に助けてほしかった。」
「親に安心させて欲しかった。」

そんな思いは
わがままでも甘えでもなく、
子どもにとってごく自然な欲求です。

だからこそ、簡単に諦められるものではありません。

この自然な、かつ大切な欲求が満たされないとき
幼い子どもは、不安やさみしさで心が傷つきます。

「求めても、満たされない」
「求めたら、返って怖い思いをすることになる」

このような経験をくり貸していると
「これ以上傷つかないように」
「少しでも満たされるように」と
無意識のうちに
直接求めることは減らしながら

・自分のことよりも親を優先させる
・自分の気持ちを表現しない
・親の期待に応える など
生きていくための方法を身につけます。

こうして身につけた生き方は、
人や出来事への受け止め方や
人との関わり方
思考や行動のパターンとなり
無意識の【心のクセ】になってパターン化していきます。

大人になって

「もういい。」
「期待していない。」
「今さらどうでもいい。」
「親なんて関係ない」
そう思ったり、言ったりしていても

心の奥では今も、癒えていない心の傷付きや
「本当は愛されたかった」
「わかってほしかった」
「認めて欲しかった」
という気持ちが残っていることがあります。

それらが、意識しないまま
目の前の人に親を重ねて反応したり
出来事の受け止め方に影響したり
人との関わり方のパターンとなったりして
生きづらさや人間関係の悩みにつながっていくことがよくあるのです。

本当の意味で手放すことが大切

心理セラピーでは、
その押し込めてきた思いに気づき、
心の傷つきを少しずつ癒していきます。

すると、ずっと心の奥で
「親に愛されたい」
「認めてもらいたい」
「助けてほしい」
と求め続けていた気持ちが、
ある瞬間、自然とほどけていくことがあります。

「もう親に求めなくても大丈夫。」
「私は私の人生を自分で選べる。」
無理にそう思い込むのではなく
そんな感覚が、自然と心から湧いてくるのです。

これは、頭で自分に言い聞かせたり、
無理に諦めたりすることとは違います。

心が納得して、
本当の意味で手放せた瞬間です。

自分の人生を生き始めるために

親に求め続けていたものを手放せると
人の言葉や態度に人生を左右されることが少なくなっていきます。

「親(周りの人)がどう思うか」ではなく、
「私はどうしたいのか」を基準に選べるようになります。

そうして初めて、
自分の人生を生き始めることができるのです。

私は、これまで多くの心理セラピーを行ってきました。

その中で何度も見てきたのは
「親を許そう」と頑張った人や
「親のことはもういい」と触れないようにする人が変わるのではなく

自分の心と真摯に向き合い
心の奥の傷付きや、親に求め続けていた思いが癒え
「もう親から愛情や承認をもらわなくても、私は大丈夫」
「私は、ありのままの私で大丈夫」
という感覚になったとき
人は自然と前を向いて歩き始めるということです。

だから、心理セラピーは
無理に諦める練習をしたり
ただ過去の痛みを思い出すだけのものではなく

心が納得して、本当に手放せるところまで
心の成長に寄り添っていくものなのだと
いつも思っています。

初めての方は、特に
「心理セラピーってどういうことをするのだろう?」
「効果があるのかな?」
「自分の悩みは解決するのだろうか?」など
不安に思うかもしれません。

お悩みや、心の背景などは、お一人お一人違います。

私が行っているリトリーブサイコセラピーという心理療法は
どんな悩みにも対応し、
お一人お一人の心の状態や背景などにもしっかりと寄り添いながら
悩みの解決をサポートしています。

「自分はどうしてこんなに生きづらいのかわからない」
「なぜか同じような苦しい人間関係を繰り返してしまう」
「これからどうしたらいいんだろう」
「悩みを解決したい」
「トラウマがあってつらい」

今の悩みや苦しみの根っこに
心の傷つきや、そこから生まれた思い込みがあるのだとしたら
その苦しさは変えていける可能性があります。

一人で抱え続けるのが苦しいと感じたときは
心理セラピーセッションや心理カウンセリングという方法があることを
思い出していただけたらうれしく思います。