こんにちは。
福岡・北九州の心理セラピスト待鳥智美です。
人付き合いが苦手、子どもとうまく関われないなど人間関係全般の悩み解決しています。

嫌なことをすぐに忘れてしまう

という人もいれば

いつまでも忘れられない
思い出して、引きずってしまう

という人もいます。

 

嫌で、辛くて、恥ずかしくて、、、
もう、思い出したくも無い!
忘れたいのに!

忘れられない。
いつまでも引きずってしまう。

というのは、とてもツラいですよね。

あなたは、
昔の嫌なことを何度も思い出して忘れられないタイプではないですか?

 

そして、
「どうして自分はこうなんだ」と自分責めしたり
無理矢理「ポジティブに、前向きになろう!」としたり
「前向きにはなれない性格だから仕方ない」と諦めたりしていませんか?

過去を引きずってしまうには、理由があり、解決方法もあります。

 

今日は、昔の嫌なことをいつまでも忘れられない心理についてお話ししますね。

記憶を定着させる仕組み

私たちは、出来事を記憶するのに
それが起こったときの情報(いつ・どこでなど)と、
五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で感じた感覚や、
その時の感情(うれしい、楽しい、怖い、恥ずかしい、惨めなど)
深く結びつけて記憶しています。

そして、
(あの時、イヤだったな。)
(あの人、あんなこと言うなんてひどい、腹が立つ!)
(どうしてあんなことしてしまったんだろう?)
(あの事は、とても怖かった。)
など
繰り返し、繰り返しその出来事を思い出すほどに
その出来事は「大切なもの」と脳が判断して、定着していきます。

繰り返すことで、しっかりと覚えられる勉強などと同じですね。

 

つまり、
嫌な過去を忘れられない人とは、
その過去の出来事を振り返る(思い出す)ことが多い人です。

その人の脳内では、
出来事や、それに伴う感情が完了していない(未完了)のです。

どうして、未完了になるのでしょうか?

不安や恐怖は避ければ余計に強まる

嫌な出来事とは、
特に、恐怖、悲しみ、恥、怒りなどのネガティブな感情が伴うものですよね。

これらは、誰もがあまり感じたくない、避けたい感情ではありますが

「感じたくない」「感じてはいけない」思いが強い人ほど
その出来事が起きたときにネガティブを感じるのを避けようとします。

感情は、その時に適切に出せば、完了するのですが、
出すことを避けると、未消化・未完了のまま、残ってしまいます。

そして
脳は、『未完了は完了しようと、自然に働く』ものなので、

未完了を完了させようとして
何度も思い出すことになる、というわけです。

本当の問題は?

『あの出来事は、思い出さないようにしよう』と

考えた瞬間、自動的に、脳は
「思い出さないように」という指示は聞かず
「あの出来事」を記憶から探し出します。

「思い出さないようにしよう」と強く思っても無意味なのです。

 

本当の問題は、
思い出すかどうか?がではなく
思い出したとき、嫌な感情になるかどうか?です。

過去に、出来事が起きたときも
思い出したときも
嫌な感情を完了できないことが問題なのです。

 

原因は?

自分の感情や感覚を、そのまま感じて、
外に出のを怖れて避けようとする原因は、幼少期にあります。

 

子どもは、
泣いたり、怒ったり、感じたままを素直に表現するものです。

それなのに、、、
◎泣くと、「泣くな!」と親に怒られたり、見放された
◎不安や恐怖を感じたときに、親に受け止めてもらえなかった
◎「これはイヤ!」の選択を親にさせてもらえなかった
◎親が感情表現が苦手な人だった
◎楽しむと、親が嫌な顔をした

幼少期に、このように、
自分が感じたものを否定、拒絶、無視されるのを繰り返すと
いつの間にか、
自分の感情や感覚は『感じてはいけない』
感じることも、表現することも止めるようになります。

嫌な感情を未完了のまま残してしまって、
昔の嫌なことを思い出しやすいのは

このような親子関係による、不安定な愛着スタイルや、
トラウマを負ったことなど、

沢山傷ついて、心理的な問題を抱えた人と言えます。

解決に向けて

だから、解決には
無理して、「思い出さないようにしよう」「前向きになろう!」と
言い聞かせるのでは無く

愛着を築き直したり、トラウマを癒したりして、
安心や温かいつながりを体感することが必要です。

すると
不安や怖いなどネガティブな感情も
「私は、今、〇〇と感じている」
「私は、〇〇と感じても大丈夫」
「私が、〇〇と感じるのは当然だ」と
自分がそのまま受け止めて、外にも出せるようになります。

感情が完了するので
過去を思い出すことは、自然に減っていきます。

 

併せて、
うれしかったこと、楽しかったこと、良かったことなど
ポジティブなことに意識を向ける練習をしていくと、とてもいいですね。

 

私たちは、昔のことを思い出すことは普通にあるものです。

感情を感じて完了できれば、
ふと、出来事を思い出したときに、
少しは、付随した嫌な気持ちを感じたとしても、
それが、特別嫌だと感じずに、
単に「あーそんなこともあったな」という「思い出」になります。

 

心理セラピーという、安心して感情を感じて出せる場所で
過去の問題を整理し、未完了の感情を完了させていくことをおすすめします。

 

あなたが、過去を終わらせ、これから先へ意識を向けて生きるために、
一人で悩まず、ぜひ、ご相談くださいね。
お待ちしています。

では、また。