こんにちは。
北九州の心理セラピスト待鳥智美(まちどりともみ)です。
リトリーブサイコセラピー®という心理療法で「あなたが本当に望む自分に戻る」お手伝いをしています。
「子どもが、度々具合が悪くなってしまい、困っています」
ここでの具合が悪いとは、軽い風邪様症状、発熱、腹痛・下痢、皮膚のかゆみなどを言います。
子どもは、病気にかかりやすいものですし、ケガもよくします。
免疫の獲得のため、環境への対応が未熟、発達過程、などなど、いろいろな理由で。
病気やけがを繰り返しながら、成長していきます。
それは、動物として当然の過程ですよね。
そうではあるけれども、困っているんです、という方へ、まずは、こういうことがありますねという話。
・何か行事の前になると、具合が悪くなる
・親が忙しい時に、具合が悪くなる
・特に悪い所はないが、何だかずっと調子が悪い
・特定の時(登校前や習い事の前)に具合が悪くなる
子どもを持つ方には、思い当たることもあるのではないでしょうか。
または、自分自身がそうだ、という方もいるでしょう。
いくつかのパターンを示してみました。
伝えたいことがあるサイン
並んだ状況を見て、まず気づくのは、「具合が悪くなるのは、何か言いたいことがあるサインではないか」ということではないでしょうか。
わかりやすい所では、『行きたくない』『やりたくない』『緊張する』。
他には、『そばにいてほしい』『わかって欲しい』『自分を見てほしい』もあるでしょう。
子どもは、言葉で伝えるのが、上手ではありません。
少し大きくなると、「言っても聞いてもらえない」と思っている場合もあります。
自分の気持ち、欲求、不快感、緊張感を伝える手段として、具合が悪くなることがあるのです。
子どもが、上手く自分の要求を伝えられないならば、それを察してあげることや、察した上で、できることを教えてあげたり、してあげたりして、子どもが安心を感じられるようにしてあげればいいのではないでしょうか。
親の緊張
親自身が、いつも緊張していると、子どももその緊張を感じ取ることもあります。
親の緊張とは、
・キチンと子育てをしないといけないという信念
・病気になったらどうしようという不安
・いつも子ども以外のこと(仕事ややりたいこと)で頭がいっぱい
・夫婦間や両親との関係が良好でない など
という状態のこと。
子どもは、親の表情や、皮膚や、雰囲気から、親の気持を察知しようとします。
親が緊張感や不安感でいっぱいなら、子どもも緊張感や不安感を感じているのですから、安心して休息することができないのです。
そんな状態が続いていては、具合が悪くなって当然でしょう。
自分の緊張感が伝わっているのであれば、まず、自分が緩むことが必要。
自分の緊張や不安が何から来るものなのかを知り、問題があれば解決することが大切ですね。
刷り込み
幼稚園・保育園や小学校に通うようになると、いろいろと行事があります。
何かの行事の時に、たまたま具合が悪くなり、参加できなかった。
それを、後々ずっと「あの時は、参加できなかったよね」「今度はどうかな?」「いつも行事があると具合悪くなるんだよね」と話題にする。
それは子どもに『自分は行事の前には具合が悪くなるんだ』という刷り込み・思い込みをしてしまう場合もある。
大人としては、軽い笑い話や、次は気を付けてという注意や、単なる思い出話だとしても、そう思い込んでしまったら、行事のたびに具合が悪くなってしまう。
共通した根本の問題
ここまで、自分の体験や、かかわった方たちの話から、いくつかのパターンを書いてみました。
私は、どのパターンにも、その根底に【不安定な愛着、子どもとの温かい関わり・共感の不足】という共通した問題があると感じています。
子どもは、親が自分にしっかりとかかわってくれることを望みます。
抱っこ・触れる、見つめる、うなずく、話を聞く、などを親子の温かいかかわり(プラスのストローク)とするなら、
怒る、怒鳴る、叩く、嫌味を言う、困った顔をする、などは不快なかかわり(マイナスのストローク)です。
安定した愛着があり、温かいかかわり(プラスのストローク)が、普段から得られて、満たされていれば、問題はありません。
しかし、プラスのストロークが不足した場合、不快なかかわり(マイナスのストローク)でその不足を補おうとします。
わかりやすく言うと「かかわって欲しい。存在を認めてほしい。だけど、温かな心地よいものが得られないのなら、怒られてもいい、困らせてもいい、その間だけは、自分としっかりとかかわってくれるのなら」という心理。
いたずらをして、叱られる
「できない」と言って、やってもらう
下の子をいじめて、怒られる
それほど欲しくないものを、「買って!!」とねだる
それは、親としっかりかかわりたいという、子どものまっすぐな欲求です。
これを、具合が悪くなることに当てはめてみると
「忙しいお母さんが、困ったといいながらも、病気のときはそばにいてくれる」
「病気になるときついけど、お母さんが見てくれるから、うれしい」
「いつもは、言うことをきいてくれないけど、病気の時はきいてくれる」
具合が悪くなることや病気になることは、きつい・痛い・不快なことのはずですが、プラスのストロークが不足している子どもにとっては、それ以上にいいことが得られるという意味になってしまうのです。
具合が悪くなること=いいこと
無意識に、そう思い込んでしまうのです
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「いいことという風に受け取られないために、病気のときもいつも通りに接したらいいのではないですか」
と質問した方がいましたけど、「???」です。
「根本のところ、わかってます?」と言いたい。
問題は、いいことと受け取られなければいいとか、病気の時に優したり甘やかすのがいけない、ということではなく、
普段の温かいかかわり・存在を認めてあげるかかわりが不足している、というところですよ!
こういう発想の人は、自分も<プラスのストロークが不足していたり、病気のとき優しく看病してもらったことがない>ということがあるのかもしれません。
不足が、病気になっても埋められないなら、何か他のことでかかわりを求めることになるでしょう。
求めても求めても、得られなければ、「求めても、ムダなんだ。悲しい」と認識し、「こんなに悲しい思いをするのなら、もう求めるのはやめよう」と決意する場合もあります。
この回避的傾向は、大人になっていろいろな生き辛さになる場合が、多くあります。
自分にとって困ったこと(子どもが病気になると仕事を休まなければいけないとか、病院通いばっかりで疲れるとか)が起きると、そこに対処できれば(病児保育があればいいとか、身体が強くなればいいとか、予約が取りやすい病院はどことか)、もうそれでいい、という対処療法的な話題ばかりが、あふれている気がします。
それらも、大切なことだけども。
目も前の問題を解決したい気持ちもわかるけれども。けれども。
病気だけでなく、【子どもの困った問題】いろいろ繰り返していませんか?
次々に出てきていませんか?
直面した問題にだけ対処するのではなく、そろそろ、一度、親子のしっかりしたかかわりについて、考えてみてはどうでしょう?
そして、自分自身と自分の親とのかかわり方についても、考えてみてくださいね。
似ている部分、または、反面教師にしている部分があるのではないでしょうか。
世代を超えて、受け継がれやすいものがあるのです。
では、また~。
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愛着・プラスのストローク不足、病気の利得、刷り込み